第4章
停止教室のヴァンパイア
第88話 後輩できました!
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性陣も聞き耳立てていた。
「イッセーはまあ、かわいい弟分かな」
「でも、そう言う存在がいつの間にかなんて事もあるじゃん」
「まあ、彼氏にするのは、別にイヤじゃないかな。むしろ、良いかな。ま、真剣(マジ)で恋してる娘達がいるから、そんな適当な理由で付き合ったりしないわよ」
姉貴は千秋や聞き耳を立てていた女性陣に向けて、悪戯っ子みたいな笑顔で言う。
「っとまあ、いつの間にかイッセーの事、冬夜と明日夏の恋愛事、私の恋愛事の話って逸れてきたけど」
「あ、ギャー君の事」
『あ』
神楽の言葉で、いつの間にか、話が大分逸れていた事に気付く。
ギャスパーの泣き止み、しばらく時間を置くこと数時間、俺はギャスパーに話し掛ける。
「……なあ、怖いか?神器(セイクリッド・ギア)と俺達が?」
「………」
無言で、聞いてるかどうか分からないが、構わず続ける。
「俺の中にもさ、最強と呼ばれるドラゴンが宿ってんだ。正直、怖いよ。この力を使う度に体のどっかが、違う何かになっていく感じがするんだ。けど、俺は恐れず、前に進もうと思う!」
「…………も、もしかしたら、その力で大切な何かを失うかもしれないんですよ?どうして、そこまで、真っ直ぐに生きられるんですか?」
お、返してきた。
聞いてくれているみたいだな。
「俺はバカだから、難しい事は分かんねえよ。……ただ…」
「……ただ?」
「……部長の涙は二度と見たくねえ」
フェニックスとのレーティングゲームの時の事を思い出す。
「前にレーティングゲームをやった時さ、仲間が次々と倒れていって、最後は俺だけになって、でも、ボコボコにやられて。ほとんど覚えてねえけど、あの時の部長の涙だけは今でもそのまま心に焼き付いてる。あれはキッツいんだ…」
ギィ。
鈍い音を立てて、扉がわずかに開かれ、ギャスパーが顔を覗かせてくる。
「……あ、あの戦いは僕も知っています。……でも、僕はその時もここで…」
「別に責めてる訳じゃないさ。だって、これからは違うだろ?」
「……でも、僕なんかがいても、みんなに迷惑を掛けるだけで…」
「俺はお前を迷惑だなんて、思わねえよ。大事な後輩で、悪魔の先輩で、そして、仲間だからな」
「……先輩…」
いつの間にか出てきていたギャスパーに俺は強く語り掛ける!
「力を貸してくれ、ギャスパー!俺と一緒に部長を支えようぜ!お前に怖いもんがあるなら、俺が全部吹っ飛ばしてやる!」
「……っ……でも…」
「やっぱ、俺の血飲んでみっか?そうすりゃあさ、お前の力だって、もっと上手く扱え…」
「怖いんです!」
「え?」
「……生きた物から血を吸うのが…。……時々、我慢して輸血用の血を飲むのが精一杯で…。……今でも自分の力が怖いのに、これ以上、何かが高まったら、僕は、僕は…!」
「う〜ん、
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