暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜黒の剣士と紅き死神〜
アイングラッド編
紅き剣閃編
The Crimson Sword Line ―紅き剣閃
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しか《ビーター》だろ!」

懐かしいな、それ。確か1層ボスを倒した後でキリトにつけられたあだ名だ。

後、そろそろ帰りたいんで入り口から退けよ。

「ああ、そうだ」
「アスナ様、こいつら自分さえ良きゃいい連中ですよ!こんな奴と関わるとろくなことがないんだ!」

はぁ、何かデジャブを感じるが仕方ない。

「煩いよあんた。どけ」

帰れないだろ。

「……何だお前」
「おや、知らないのか?」

背に負う大太刀を僅かに引き抜く。夕日に栄える紅蓮の刀身がよく見えるように。
野次馬がザワッと湧く。クラディールも目を見開き、1歩2歩と下がった。

ふむ、思ったより効いたな。噂には時と共に尾ひれがつくものだが、俺のは特に凄い。
何でも100人の犯罪者ギルドを幾つも1人で潰したとかその類の噂がたくさんある。それが本当ならこの浮遊城の大半は犯罪者になってしまうが。

「さっきから聞いてればアスナ様アスナ様煩いな、お前。迷惑だ、退け」

睨む蛇怯える蛙の膠着を破ったのは護衛その2ことロイドだ。

「レイさん、すいません。お手を煩わせてしまって……すぐ帰るんで見逃して下さい。ほら行きますよクラディールさん」

ロイドに引きずられていくクラディールはこちらを憎悪の表情で見ていた。

「レイ君、助かったわ。ありがと」
「いや、別にいいんだが……いつもああなのか?」
「まあ……」
「……御愁傷様」
「ていうかレイ、どうすんだよ。KoBに睨まれるぞ」
「今更だ」

故あって上層部との仲はそれほどでもないが、下っ端との相性はあまり良くない。まあ、どうでも良いかと帰ろうとする。


しかしその後、アスナに強制的に夕食会へ連行されましたとさ。



何で……?






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