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アルカナ・ファミリア〜刹那の時と星空を越えた場所で〜
帰ってくる。
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レガーロを一望できる有名な花畑についた。
ここは辺りが一面花で囲まれ、レガーロの町を一望できる。
そしてここを墓場と決める人間も数少なくない。
「ここか・・・・。」
何度きてもきれいに彫りだれている「SETSUNA(セツナ)」という文字。
「・・・今日であれから十年が経ちました。」
ここに眠るセツナという人物はまだ14歳の若さでこの世を去った。
今生きているなら彼女は24歳・・・ということになる。
「・・僕は相変わらず楽しく毎日を送っています」
これは眠りから覚めていなかった両親にも同じように言っていた。
「・・・今年は綺麗なコスモスが咲きましたね」
そっと墓にコスモスの花を置く。
「今日は我が家にあなたの妹が帰ってきて・・・また騒がしくなりそうです」
そういうとノヴァは静かにその場から立ち去った。
*
その日の夜。レガーロの住民とアルカナファミリアのメンバーは港に集結していた。
1人の少女の帰りを待つ。
「俺、初めて会う」
アッシュは何か準備運動でも行っているような動きをしながらフェリチータとリベルタに話していた。
「そっかぁ。アッシュは初めてノノカと会うんだよねー。」
「でもお嬢だってファミリーとして会うのは初めてだろ?実質、3年ぶりか。」
「・・・・・・。」
私は3年ぶりにノノカと会う。
ノノカは極秘任務があって僅か12歳にして剣のセリエの幹部を辞めてしまったらしい。
それは私の知らないノノカだ。彼女がどれだけ部下達に慕われていたのかも、どれだけ強かったのかも
知らない。
でもそんな事を考えていても私はノノカに会えるのを心から楽しみにしていた。
「お嬢?」
リベルタは心配そうに下をうつむいていた私の顔を覗く。
「・・うんうんっ!なんでもない!」
心配させてしまったのか・・・・。それを考えて明るく振舞うようにした。
「あれじゃないですか?」
ルカが海の向こうをさしていた。小さいながらそこには二隻の船が見える。
「おォ。やっとお出ましか。」
さっきまで黙っていたデビトも表情が明るくなりルカの指す海を見つめていた。
暗い海なはずなのに月がその海を照らし、船はゆっくりと港へ向かってくる。
「おまえらぁーっ!!」
「ダンテの声だ!!おぉーーい!!」
パーチェはダンテの声がした途端、腕を大きく横に振る。
「おーーい!みんなぁ!」
もう1つの船からは小さい少女の姿が捉えられる。
するとみんなの顔が笑顔になった。私もパーチェに負けじと
「おーーーい!!!ノノカーーーーーっ!!」
腕を大きく振り、声を出した。
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