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ウイングマン スキャンプラス編
■1■ 約束
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の話だ。
それまでは図書室にいなければいけないのだ。
「ピ、ピンクも夕島高校狙いだっけ?」
とりあえず何もないと思って、切りのいいところで桃子には帰ってもらうという作戦に決めた。



2.
美紅は三差路でと友達と別れて1人になった。
「今、ね」
少し歩いて周りに人気がないことを確認してくるみは美紅の背後から声をかけた。
「小川さん?」
不意に自分の声をかけられて美紅は振り返った。
そこには見慣れないダッフルコートを着た女子高生くらいのオシャレな女の子が立っていた。
「どなたですか?」
見覚えのない女性に少し戸惑いを見せた。
比較的に内向的な性格の美紅にとって、女子高生の知り合いはアオイしかいなかった。
ただ声には聞き覚えがあった。
「私よ。お久しぶりっていうのかな?」
そう言ってくるみはサングラスを取った。
「くるみ……ちゃん?」
美紅は驚いて一瞬言葉を失った。
目の前には今を時めく人気アイドルがいた。
「どうして……?」
まず疑問がうずまいた。
と、同時に年上の人間をちゃん付けで呼んだことに気づいて恥ずかしくなった。
「あ、ごめんなさい……美、美森さん……」
くるみは慌てる美紅を見て、少しおかしくなった。
「ハハハ、くるみでいいわよ。子供にもそう呼ばれてるから私は気にしないわよ」
そういうと美紅に顔をちかづけてマジマジと見つめた。
「ふむふむ。広野君は面食いなのね。下手なアイドルよりかわいいわね」
くるみの声は少し冗談めいてもいたが、本気のようにも聞こえた。
現役の人気アイドルからのお墨付きはそれなりにうれしくもあった。
しかし、それよりもどうしてくるみが自分の前に現れ、接触してきたかが知りたかった。
「私に何か用ですか?」
「小川さんって淡泊なのね。現役にアイドルに褒められたのにうれしくなかった?」
くるみは少しいじわるそうに質問を返した。
「い、いいえ、うれしいですけど、くるみちゃんが私なんかになんの用かなって思って……」
美紅は困った顔で訂正をした。
それを楽しそうな顔でくるみは見ていた。
「立ち話も何だから、どこかに入らない?」
そう言うと美紅の手を引いて近くにあった喫茶店に入った。
「あの……校則違反なんですけど……」
しかし、美紅はくるみの行動にとまどっていた。
「小川さんってマジメなのね。私、これでも有名人だからさ、誰に見られてるかわからないじゃない?」
くるみは紅茶を注文し、美紅も同じものを頼んだ。
「そんなに緊張しなくてもいいわよ。私ね、一度、小川さんと話をしてみたかったんだ。ただ、それだけよ」。
そう言うとたわいのない話を始めた。
どんなテレビを見るのかとか、好きなスポーツとか、本当に普通の話だった。
1時間くらい話したところで、くるみは
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