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ウイングマン スキャンプラス編
■1■ 約束
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からと言って必要以上に変装をするのが気恥ずかしいのだ。
もちろん自分が見つかることでパニックになる可能性も認識している。
ただ普通にしていればそれほど気づかれることもないことを経験で知っていた。
だから、校門の見える建物の陰に身を潜めながらも、自然なたたずまいを意識しながら、帰る生徒たちをチェックしていた。
くるみは下校門から友人たちと下校する美紅の姿を見つけるとその後をつけた。
「この前、探偵の役をやったことが活きるなんて思わなかったな」
そんな独り言を言いながら、美紅たちの後方5メートルくらいの距離で後をつけた。



その頃、健太は図書室にいた。
いつもなら美紅と一緒に下校している。
しかし、今を時めく人気アイドルから会って欲しいと言われれば、言い訳の一つでも考えて会うのが男心だ。
美紅には図書室で勉強してから帰ると伝えた。
くるみとりろの対談が終わってからちょっとお茶するだけなのだけれど、久しぶりのくるみと会えるのだ。
健太はこれから来るであろう楽しい時間を楽しむためにも、図書室で勉強しているわけだ。
しかし、くるみのことが気になって勉強に身が入らない。
「あああ、勉強が手につかないよ〜」
健太は頭を抱えた。
「リーダーっ!」
そんな健太をたまたま借りた本を返しに来ていた桃子が見つけた。
健太がくるみと約束していることは美紅にも言ってないトップシークレットだ。
別にやましいことをするわけではないけれど、美紅にも内緒にしている話だ。
それに、さすがにトップアイドルのスケジュールを簡単にもらすわけにもいかない。
その気持ちが裏目に出た。
「お、おう。ピ、ピンク」
あからさまに動揺したかのような声を出してしまった。
「どうかしたんですか?」
桃子は不審に思った。
「え? ああ、うん。家だと漫画とかあって気が散るから図書室で勉強をしようと思ったんだよね、ハハハ……」
その引きつった表情に桃子はさらに不信感を強めた。
「リーダー、何か隠してますよね」
「そ、そ、そ、そんなことはないよ」
健太は隠し事が下手だった。
声まで裏返っている。健太も今の状況はヤバイと思った。
このままではボロを出すのも時間の問題だということが直観でわかった。
それなら早いうちに対処しなければならない。
「じゅ、受験勉強に集中したいから、またな!」
健太は強引に話を切り上げた。
桃子は怪しいと思いながらも、そこで健太に食い下がるようなキャラではなかった。
ただ、そのまま何もしないようなタイプでもなかった。
「私も勉強していこうかな」

健太は冷や汗をかいたが、それを否定するわけにもいかなかった。
「そ、そうか……」
とりあえず、自然にふるまうことを心掛けた。
くるみとの約束は対談が終わってからの後
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