TURN26
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ようこそ狹霧長官」
「ロンメル元帥がお出迎えなさるとは……恐縮です」
俺がロンメル艦隊旗艦『ティルピッツ』に向かうとわざわざ北アフリカ星域派遣艦隊元帥のロンメルが出迎えに来ていた。
「いやいや、ドクツと日本は同盟国ですからね。出迎えるのは当然ですよ」
そうして、俺はロンメルの自室に案内された。
「ドクツのコーヒーですが」
「頂きます」
ロンメル自らが作ったコーヒーを飲む……美味いな。
「真に美味しいコーヒーです」
「ありがとうございます狹霧長官。では本題に入りましょうか」
ロンメルはそう言って真剣な表情で俺を見てきた。流石は名将と言ったところかな。
「わざわざ此処へ訪れたんだ。何か理由でもありますよね?」
「えぇ。実はですねロンメル元帥、エイリスとの戦いを一時的に休戦してもらいたいのです」
「……COREの事ですか」
ロンメルの言葉に俺は無言で頷いた。
「ロンメル元帥も知っての通り、COREが反乱を起こしてガメリカの主星であるワシントン星域を占領しました。本当なら此処で喜びあって日本酒やビールを飲み合うのですが……」
「……COREは我々に宣戦を布告すると?」
「あの殺戮の中継を見ているなら分かりますよね?」
俺の言葉に今度はロンメルが無言で頷いた。
「もしかすると、COREの反乱はガメリカ全星域で起こる可能性があります。しかもCORE搭載艦は人間を必要としない」
「厄介になりますね」
『げ、元帥ッ!!』
その時、ロンメルの部下が通信を開いた。
「どうした?」
『ガメリカのブライトハウスから発信された通信が来ています。開きますか?』
「開いてくれ」
『ヤー』
そして通信は開かれた。
『よぅ、糞の詰まった肉復路ども。ご機嫌はどうだい?』
通信映像には、少女――プリンセスを座位のまま犯していたキングコアが映っていた。
『こんな格好だが挨拶させてもらおう。おれの名はキングコアだ。COREのキングだからキングコア。シンプルだろ? おっと、ガメリカがどうなったかもう知ってるよな?』
映像が街並みを映すが、地上には撃ち抜かれ、砕かれ、焼かれ、潰された人間の死体が大量に横たわっていた。
そしてブライトハウスに映り、ガメリカ国旗と旗の代わりに括られた男――フランク・ルーズ大統領の死体がそこにあり、壁に文字が書かれていた。
『感謝祭』と書かれていた。
『自由のフロンティア、育ちきった摩天楼は御覧の通り。熟し過ぎた資本主義を収穫する時がきた。皆分け隔てなくぶち殺して大地の肥料にしてやった。ガメリカはぶっ壊れちまったわけだ。俺達はCOR
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ