第七幕その七
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「だからね、アンを一人で行かせたい?」
「それはかなり」
「危ないですよ」
ジョージと神宝が最初に言いました。
「女の子一人での旅は」
「事故とかもありますし」
「怖い獣、カリダとかがいたら」
カルロスはオズの国のこの獣のことを名前に出しました。
「大変ですよ」
「そうでしょ、だからね」
「皆で真実の池まで」
「行きましょう」
「あの、そこまでしなくていいわよ」
アンはこう皆に言いました。
「私一人でここまで来たしこれからもね」
「これまでは大丈夫でもこれからはわからないよ」
ハンクはしっかりした声でアンに返しました。
「何があるか」
「だから。私達も一緒に行くわ」
ベッツイはまたアンに言いました。
「その方が安全だし私達もジャムが欲しいから」
「それでなの」
「そう、一緒に行っていいかしら」
「私もそう思います」
恵理香もアンに言いました。
「皆で行った方が安全ですから」
「ううん、それじゃあ」
「皆で行きましょう」
最後にナターシャがアンに言いました。
「ここは」
「皆同じ意見みたいね」
ベッツイは満足したお顔で言ってです、そして。
アンに顔を向けてです、あらためて言いました。
「そういうことだから」
「いいの?」
「それとも一人でいたいの?アンは」
ベッツイはアンにこう問い返しました、怪訝なお顔になった彼女に。
「この旅の間は」
「そう言われると私もね」
アンにしてもです、そう言われるとでした。
「やっぱり皆で賑やかな方がいいわ」
「そうよね」
「旅行にしてもね」
「それならいいわよね」
「ううん、何か悪いけれど」
「悪くないわ、だって私達もね」
ベッツイはまだ戸惑いを見せるアンに微笑みのまま再び言いました。
「黄金の林檎のジャムが欲しいから」
「目的は同じだから」
「遠慮することはないわよ」
「その意味でもなのね」
「ええ、一緒に行きましょう」
真実の池までの旅もというのです。
「そうしましょう」
「そこまで言うならね」
強くお願いされればです、それならでした。
アンもベッツイ達の好意を受け取ることにしました、そのうえで言いました。
「お願い出来るかしら」
「それじゃあね」
「ええ、一緒に行きましょう」
アンもここで微笑んでベッツイに答えました。
「皆でね」
「そうしましょう」
こうしてでした、アンは皆と一緒に真実の池まで行くことになりました。そのお話を決めてからです、ナターシャがアンに尋ねました。
「あの、それでアン王女」
「何かしら」
「王女は前は女王でしたね」
「お父様とお母様が戻られたからよ」
「それで女王からですね」
「王女に戻ったの」
それで今は王女という呼び名
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