―運命封印―
[3/17]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
攻を勝ち取ったエドは手札交換を果たすと、まずは行動の為の布石を打つ。
「僕はモンスターをセット。カードを二枚伏せ、ターンエンド」
「俺のターン、ドロー!」
遊矢とエドがデュエルするのは、これで四度目になる。回数としては数えるほどだが、相手は現役のプロデュエリスト。それだけでも充分に多い方だ。一度目と二度目は遊矢の勝利に終わっているものの、二つとも真っ向からの1対1でのデュエルではない。
そして、その真っ向からの1対1のデュエルをした三戦目では……遊矢は敗北している。それはまだ、遊矢はエドに勝ったことがない、ということと同義だった。
「俺は《高等儀式術》を発動!」
さらに今の遊矢には【機械戦士】たちもついてはいない。それでも、遊矢は負けるわけにはいかなかった。
「デッキから通常モンスターを墓地に送り、《破滅の女神ルイン》を儀式召喚する!」
――たとえエドを殺すことになろうとも。
「バトルだ、《破滅の女神ルイン》でセットモンスターに攻撃!」
《破滅の女神ルイン》は二回攻撃の効果を持つ儀式モンスターであり、エドのフィールドのモンスターはセットモンスターのみ。神のカードを待つまでもなく、遊矢が選んだ戦術もまた速攻だった。
「……僕を甘く見るなよ」
エドの呆れたような溜め息混じりの声とともに、《破滅の女神ルイン》の攻撃に反応したセットモンスターが姿を現し――ルインが放った光弾を弾き返した。
「ぐっ!?」
「僕がセットしていたのは《D−HERO ディフェンドガイ》。反射ダメージを受けてもらう」
遊矢LP4000→3600
姿を現したセットモンスターは、下級モンスターにしては破格の守備力を誇る、《D−HERO ディフェンドガイ》。易々とルインが放った光弾を遊矢に跳ね返し、遊矢の先制攻撃は400ポイントのダメージとして自分に帰ってきた。
「……カードを二枚伏せ、ターンエンド」
「僕のターン、ドロー!」
攻撃を失敗した遊矢は、仕方なしにカードを二枚伏せたのみでターンを終了し、エドの次なる攻撃に備えた。対するエドは、あくまで強気にカードをドローする。
「神のカードならばともかく、機械戦士を使わないお前に遅れを取るつもりはない! 僕はディフェンドガイをリリースし、《D−HERO ダブルガイ》をアドバンス召喚!」
岩石のようにゴツゴツとしていたディフェンドガイがリリースされ、代わりに現れたのは細身の男性。そのスーツ姿はどう見ても、戦場には似つかわしくない。
「さらにフィールド魔法《ダーク・シティ》を発動!」
エドのフィールド魔法の発動とともに、床からそびえ立ってきたビルによって風景は変わっていき、激戦の跡が残っていた覇王城の頂
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ