―運命封印―
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といって倒れるわけにはいかない。エドは意識を強く保ちながらカードをドローすると、そのカードをそのままデュエルディスクにセットする。
「通常魔法《ドクターD》を発動! セメタリーのD−HEROを除外することで、同じくセメタリーのD−HEROを特殊召喚する! カモン、《D−HERO ダイヤモンドガイ》!」
エドがドローし、そして発動したカードは、D−HEROの専用蘇生魔法《ドクターD》。その効果によって、墓地からダイヤモンドガイを特殊召喚することに成功するが、その手は遊矢にとって考えに至っていなかった。
何故なら《幽獄の時計塔》の効果により、戦闘ダメージを全て無効にすることが出来るため、現状ではモンスターを出す意味がない。いや、むしろ《神縛りの塚》のバーンダメージのトリガーとなってしまうため、モンスターを出すのはダメージを誘発するだけの筈だ。
それでもダイヤモンドガイを特殊召喚したということは、デッキトップの魔法カードを未来に飛ばす――その効果に全てを託しているからか。
「ダイヤモンドガイのエフェクト、ハードネス・アイを発動! 運命よ……僕に応えてみせろ!」
運命を司るヒーローたちを操るエド。ただ運否天賦に身を任せているわけではなく、自らの運命に自分の命すらも賭けたのだ。そしてダイヤモンドガイが導く、運命の魔法カードは――
「……魔法カード《オーバー・デステニー》の発動が決定した!」
未来に飛ばされたのは魔法カード《オーバー・デステニー》。発動条件はあれど、デッキから直接D−HEROを特殊召喚する、という強力な効果を持つ。
そして、そのダイヤモンドガイの効果は、エドの勝利が次のターンに確定した瞬間だった。
「……ターン、エンドだ」
もはやエドに出来ることは何もない。ただ次のターンまで、その残り2000のライフを守りきるのみだ。防御するためのカードも何もないが、どうせエクゾディオス相手には無力だ。あろうが無かろうが変わらない。
「俺のターン……ドロー」
そして自身の敗北までが秒読みであることを、遊矢もまた分かっており、苦々しい顔でカードをドローする。
エドの次のターンに発動が決定した《オーバー・デステニー》の効果は、墓地のD−HEROを除外しそのレベルの半分のモンスターを、デッキから特殊召喚するというものだ。エドの墓地にはレベル8のドグマガイにBloo−D、ドレッドガイがおり、そのデッキには相手にバーンダメージを与える《D−HERO ダンクガイ》が控えている。
つまり、このターンでエドを倒すことが出来なければ、残りライフ200の遊矢は、ダンクガイのバーンダメージに敗北する。たとえ神のカードがフィールドにいようとも、ライフが0になれば敗北は決定するのだから。
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