第三話
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まりぽっくり息絶えるかもしれない。鈍りに鈍ってるから、その磨きなおしも入れて二週間くらいかな。急ぐ気持ちはあるけど、それよりもセレーネ様から教わった教訓を忘れてはならない。立ち止まることが近道になることもある。
そんなわけで発展アビリティ【不朽】を酷使してバンバン長槍を振り回してます。前世の私が一番使っていた武器種かな。基本雑食だけど、遠心力とか防御とか色々考えた末に槍が一番適してた。本当は薙刀とかあればそっちが良いんだけど、駆け出し冒険者は黙って基礎鍛錬である。
あ、察しつくと思うけど、私、絶賛ソロ。こんな小さな女の子を連れて行ってくれる冒険者は誰もいなかった。責任持てないし、そもそも違うファミリアだしで、見て見ぬふりだ。まぁレイナの容姿が前世の私が嫉妬するくらい良いもの─お母さん譲り─だから、色的な意味で見られたことはままあった。セレーネ様曰くそういうのを『ろりこん』と言うらしい。
ともかく、今はダンジョンで基礎鍛錬をしながらパーティを絶賛募集中です。むしろ出会いを求めていると言っても過言じゃないね。
で、だ。駆け出しの気分を満喫している私だったんだけど、どうやら私が見ない約六十年の間でダンジョンも変わっていたらしい。
具体的に、第一階層にLv.3にカテゴライズされていたはずのミノタウロスが出てくる具合。
『フゥー、フゥー……ッ!』
あ、あははは、嫌だなぁ、いくら私が可愛いからって牛頭人体のモンスターの鼻息を荒くさせちゃうなんて、私ったら罪な女の子♪ でもミノタウロスさんはダメっ。そういうのを『ろりこん』って言うんだからっ!
……バカなこと言ってないで逃げよう。
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っていた。
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