預言
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れない程で……!」
「…………」
「いやいやいや、貴重な古代ベルカの騎士達をこうして目の当たりに出来るのは、聖王教会に属する者として光栄ですから」
「いやいやいやいや、それでも負の面が多い私達の味方になってくれるだけ嬉しいんですから」
「いやいやいやいやいや―――――」
「いやいやいやいやいやいや―――」
「…………」
ぺちっ。
「あたっ! ま、マキナちゃん……」
シャッハと互いに謙遜し合っていると、呆れた表情のマキナちゃんから軽いチョップをもらった。サバタ兄ちゃんのデコピンと比べたら全然痛くない、というか脳天に響くアレと比べたらアカンけど、とにかく助かった。あのままだったら掛け合いはエンドレスになってそうやもん。私らは何も挨拶だけしに来たんやないしね。
「こ、コホン。では皆様、こちらへどうぞ」
場の空気を切り替えてシャッハは教会内部へ私達を案内した。道中で通りすがった教会の騎士やシスター達は、ヴォルケンの姿を見るとすぐに敬礼したり挨拶してくれた。中には腕試しの模擬戦や試合を申し出た猛者もいて、シグナムなんかは特に目を輝かせて嬉しそうに引き受けとった。
こうして見ていると闇の書の罪はこの人達にとっては特に気にしていない様に見えるけど、本当は彼らの心が広いからだって事は重々承知しとる。だって騎士達に親しそうに話しかける人達がいる一方、遠くの方を見れば疑心暗鬼の眼を向けてきたり、煙たそうな表情を浮かべている者もおった。あの人達にもいつか、私らが本気で償いたいと思ってると理解してもらいたいもんや。
「こちらで騎士カリムがお待ちです。……カリム、はやて様達をお連れしました」
シャッハに案内された部屋には、おっとりしてそうな金髪のお姉ちゃんがおった。なんか初見で、今後も彼女とは色んな意味で付き合いが長くなると確信した。……ふと思ったんやけど、次元世界って金髪率多いなぁ。もうちょい茶髪とかおってもええのに。
「初めまして、はやてさん。私は聖王教会騎士団の一員にして、時空管理局の理事官見習いのカリム・グラシアです。よろしくね?」
「はい、よろしくお願いします!」
「あら、別にかしこまらなくていいのに。私としては肩の力を抜いて友達感覚で接して欲しいわ。理想としては本当のお姉ちゃんぐらい気安くなって貰いたいわね」
「お? じゃあお姉さま的なものを期待してるんですか?」
「ふふっ、それぐらい親しくなれたらいいですね」
あ、華麗に流された。中々やるで、この人。
とか考えるのは置いといて、とりあえずここに来た用事を早めに行う事にした。私らは彼女達の前で揃って頭を下げて、全員で私らの後ろ盾になってくれるお礼を言った。するとシャッハは「最後の夜天の主は、実に礼儀正し
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