暁 〜小説投稿サイト〜
リリなのinボクらの太陽サーガ
預言
[7/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
がじぃ〜っと私の方を見ておった。こっちが気付くと彼女はすぐにフイッと視線を逸らしたけど、私の方は少々複雑な気持ちやった。
闇の書の先代主の娘であるマキナちゃんは闇の書の被害をもろに受けた一人やさかい、手術の事はシャマルに感謝の言葉を書いた(“送った”やない、ここ注意な)のは見たけど、やっぱどうしても心の中で壁が残っとるようやった。理由は過去を知ってるから察せるけど、せっかく生きて出会えた先代主の家族なんやから、出来ればわだかまりは無くしたい。だからこれまで勇気を出して何度か話しかけようとしたんやけど、マキナちゃんは私や守護騎士の誰かが近寄るとすぐ距離を取ってしまうため、会話が出来ずじまいやった。

せやけど以前、リインフォースと守護騎士の皆がサルタナさん達と裁判の打ち合わせをしている間、私が一人で行った足のリハビリで転んじゃった時に、彼女は何も語る事無く私の肩を支えて手すりまで持ち上げてくれたり、休憩中に水分補給のドリンクを持って来てくれた事がある。まぁ、皆が戻ってきたら何故かまた距離を取っちゃったけど、この出来事のおかげで彼女は私らの事を嫌ってはいないのだとわかって嬉しく思った。だから多分、きっかけさえあれば彼女とはすぐに仲良くなれると思う。それまで根気強く、彼女とコンタクトを計っていこう。

それと余談だが彼女が使ってたPSG1は管理局でもエレンさん達でもなく、サバタ兄ちゃんが未だに預かっとる。やっぱりマキナちゃんもサバタ兄ちゃんだけは特別らしい。その点は私らと同じなんやね。それと銃を始めとした質量兵器は無許可で持ってたら違法やけど、ちゃんと申請すれば所持してても良いらしいから、マキナちゃんの名義でサルタナさんが許可を出している。ま、今は持っていないから意味ないけど。
ところで……、

「あ〜マキナちゃん? 今更訊くのもなんやけど、君も聖王教会に何か用事でもあるん?」

質問するとマキナちゃんは距離を置いてるため、手の平に書けない代わりに頷いた。これまで聖王教会と関わりが無かったはずなのに、彼女は一体どんな用事があるんやろ?

ヴォルケンの皆も彼女の考えがわからないでいると、教会の方から少し年上のシスター服を着た女性が私らの下にやってきて、挨拶をしてきた。

「お待ちしておりました。八神はやて様、守護騎士の皆様、マキナ様。私は聖王教会所属の騎士、シャッハ・ヌエラと申します。この度は私が皆様の案内を仰せつかりましたので、本日はどうぞよろしくお願いします」

「は、はい! よろしくお願いします!」

「…………」

「ああ、そんなに緊張なさらなくとも構いませんよ。こちらとしてはむしろ、来て下さってありがたいと思ってる程ですから」

「いやいや! こっちこそ面倒事だらけな私達を信用してくれたんですから、感謝してもしき
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ