預言
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い時もある。そんな時に少々荒っぽい手段を使ってでも物事の解決を図るのが、“帝政特設外務省”の役割だ」
「け、結構大変な部署なんですね……」
「じゃあ第13紛争世界突入二課ってのは……」
「読んで字の如く、第13紛争世界に突入して戦争を鎮圧させる部署だ。頭の部分は担当している箇所によって度々名前が変更されるから、とりあえず今取り掛かっている世界だと見ればいい。それとここは色々な意味で特殊で、警察のように治安維持活動を主とする管理局にしては、異質な軍隊じみた雰囲気になっている。アヴァランチはそんな俺達の戦いぶりからついた通称だ。それと突入二課に関しては、帝政特設外務省に所属する特務部隊である事を示すぐらいで、特に深い意味は無い」
要するに“突入二課”は、武装隊の一種というか亜種のような部隊なんだね。色々凄い人が多いから、やってる事は相当多岐に渡るけど……なるほど、案外わかりやすくていいかも。
「そうなんですか。それにしても戦争を終わらせるための部署って……なんかカッコイイですね!」
「はい! なんて言うか、平和の使者って感じがして凄いと思います!」
「……。(戦争に介入するという事は即ち、人の死をよく目の当たりにする、という真実はまだ幼い彼女達には重すぎるな。……無理に教えなくとも良いだろうが、あまりこちらに興味を抱かせないように誘導しておくか)……とにかくそういう訳だから、おまえ達が将来管理局に正式に入ったとしても、俺達の部署である突入二課には来ない方が良い。ラジエルは“裏”との戦いもそうだが、戦場に出る事もよくあって、命を落とす確率が他より圧倒的に高い。長生きしたければここじゃなく、他で頑張るといい」
ラジエルの人達は命を賭して他の世界の戦争を止めようと戦っている。でもそれは多くの命の危機を招くから、私達が考えるようなキラキラした場所じゃない。だから私達には表の世界で直接助けられる人を助けて行って欲しい。サルタナさんは暗にそう言いたいんだろう。口調からじゃわかりにくいけど、彼の気遣いと優しさはちゃんと私とフェイトちゃんの心に伝わってきた。
「……俺達の部署の話はもういいか。それよりもっと話しやすい話題でもないか? 例えば好物の話でも良いし、趣味の話でも構わないぞ?」
この時、明るい話題として私は実家が経営している翠屋の話でもしようかと思ったけど、第六感が働いたのか言おうとした途端、急に言葉が詰まった。そのせいでサルタナさんはフェイトちゃんが切り出した別の話題に意識が移っちゃったけど、後にこの話題を切り出さなかったのは正解だったと知る事になる。
理由? 翠屋ってケーキとかで有名だから、紅茶よりもコーヒーの方がよく売れてるんだよね……。いや、お父さんの淹れる紅茶もハイレベルなんだけど、お客さんのニ
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