第百五十四話 ラーメン
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に僕は最後の最後まで勇気を持てなかった。そしてエンジェモンに進化したパタモンは死んだ…そして僕は自分を守るために闇を憎むことにした。無意識に」
伊織「………」
タケル「多分、自分の弱さで死なせてしまった罪から逃げるために闇を憎むことで罪から目を逸らしていたんだ。自分の罪を受け入れるより、憎む方がラクだったから……」
伊織「タケルさん…」
タケル「こんなのでジョグレスなんか出来る訳ないよね。こんな自分の殻にずっと閉じこもっていた奴に」
自嘲の笑みを浮かべるタケルに伊織は何と言えばいいのか分からない。
ヤマト「おい、タケル、伊織。飯だぞ。デジタマモンの店に来い」
それだけ言うと中華街に向かうヤマト。
タケルと伊織もそれに続いた。
太一「お、このラーメン、凄い美味いぜ」
空「特にスープは絶品ね」
ヤマト「デジタマモン、このスープは何で出汁を取ってるんだ?」
デジタマモン[それは教えられません♪]
全員【何で!!?】
デジタマモン[企業秘密ですから。それにしても最近は妙に人間の子供と縁がありますね]
ヒカリ「え?」
デジタマモン[現実世界の聖竜学園と呼ばれる学校に調理員として来ているんですよ。中華専門ですけど]
このデジタマモン、何気に凄い経歴を持つデジモンである。
聖竜学園はデジモンとの繋がり最もある学校である。
羨ましいと思う。
選ばれし子供とデジモンが自由に勉学や交流が出来る学校なんて。
デジタマモン[人数は多くて大変ですが楽しいですよ。美味しいと言ってくれる生徒達の笑顔を見ているとね]
殻でよく分からないが、デジタマモンは多分、笑っているのだろう。
声で何となく分かる。
丈「聖竜学園か…みんなが楽しそうにしてたね」
大輔達に案内された時にチラリと見たが、みんな笑顔で楽しそうに過ごしていた。
タケル「………」
ラーメンを食べ終えるとタケルは箸を置いた。
伊織「とても美味しかったです。」
デジタマモン[いえいえ]
伊織「タケルさん、今のタケルさんは変わろうとしているんですよね?」
タケル「え?うん…一応…」
伊織「だったら大丈夫ですよ。今のタケルさんは前のタケルさんじゃない。自分の過ちに気づけたんですからいつかはジョグレス出来ますよ」
タケル「伊織君…」
慰めではない本心からの言葉にタケルは微笑んだ。
タケル「ありがとう…そうだったら…いいな…」
太一とヤマトは今のタケルと伊織ならいずれはと思い始めていた。
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