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ドリトル先生と二本尻尾の猫
第七幕その二

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「そろそろって思ってね」
「来てくれたんだ」
「そういうことよ。それでその彼は」
「うん、何処かな」
「あそこよ」
 こう言ってグラウンドでサッカーをしている少年達を指差すのでした。
「あそこにいるわ」
「サッカー部にだね」
「キーパーの子よ」
 右側のゴールを指差しての言葉でした。
「あの子がね」
「彼女の想い人なんだね」
「そうなの」
 まさにその通りだというのです。
「あの子がなのよ」
「ふうん、見たところ」
 先生はそのキーパーの子を見ました、見るとです。 
 背は普通位で髪の毛は短くしていてです、とても明るい顔立ちです。それでジャージ姿でゴールにいます。 
 そこまでざっと見てです、こう言ったのでした。
「明るい感じのね」
「いい子でしょ」
「うん、ただね」
「それは見た目で」
「もっと見たいね」
 その中身をというのです。
「じっくりと」
「そうしてよね」
「うん、どんな子か見極めて」
 そうしてというのです。
「どうしていくか考えていきたいね」
「慎重ね」
「それが先生の性分だから」
「慎重なことがね」
 お静さんにトートーとチーチーが言います。
「だからね」
「今回もなんだよ」
「その通りね、やっぱり先生は頼りになるわ」
 とても、とです。お静さんも言います。
「そうしたことまでおわかだから」
「それでだよね」
「お静さんも先生にお願いしたんだね」
「私人を見る目はあるのよ」
 お静さんは今度はガブガブとダブダブに答えました。
「伊達に長生きしていないから」
「長生きして沢山の人を見てきて」
「その目を備えたんだね」
 ガブガブとダブダブもわかったのでした、そうして。
 ホワイティはです、こう先生とお静さんに言いました。
「ここは僕が行こうかな」
「ホワイティが?」
「一体どうするの?」
「僕小さいし隠れやすいからね」
 鼠の特徴です。
「だからあの子の傍に暫くいて」
「それでだね」
「彼をじっくり見てね」 
 そうしてというのです。
「どんな人か見極めるけれど」
「あっ、それはいいね」
「そうよね」
 先生とお静さんはホワイティのその提案に思わず膝を叩かんばかりになってです。そのうえで応えました。
「やっぱり傍で見てるとね」
「わかるからね」
「じゃあここはね」
「貴方の提案でね」
「いってくれるんだね」
「そうしよう」
「それが一番よ」
 先生とお静さんはホワイティに笑顔で頷いて答えました、そして。
 ホワイティの案でいくことになりました、ですが。
 ホワイティだけでなくです、チープサイドの家族も言ってきました。
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