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オズのベッツイ
第七幕その六
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 ですがそれでもとです、アンはベッツイに困ったお顔でお話するのでした。
「けれど熱が出てベッドから起き上がられないの」
「それでジャムを作ることが出来ないのね」
「他の林檎のジャムもね。皆林檎のジャムが好きなのに」
 ウーガブーの国ではです、このことはウーガブーの国の人達にとって大変なことです。それでアンも困ったお顔です。
 それで、です。こうも言うのでした。
「だから私も何とかしようと思ってなの」
「ここに来てね」
 王様が皆にもお話します。
「ピンクの小熊に聞きに来たんだ」
「僕はこれから起こることなら何でもわかるから」
 小熊自身も言ってきました。
「何でもね」
「それでここに来たの」
 アンがまた事情を説明してくれまいsた。
「この子に。その人の病気を治す為にはどうすればいいかって聞きにね」
「それで治療の仕方はわかったの?」
「ええ、わかったわ」
 アンはベッツイの問いに笑顔で答えました。
「有り難いことにね」
「そう、それで治療の方法は」
「真実の池に一つのお花が咲いているの」
 アンは小熊から聞いたことをお話しました。
「そのお花を摘んですり潰したものを飲ませれば」
「その人の病気が治って」
「ジャムを作ってくれるの」
「そうなのね、それじゃあ」
「私今から真実の池に行くわ」
 アンはベッツイにはっきりと言いました。
「これからね」
「ここからあの場所まで」
「そうするわ」
「一人で行くのね」
「ここまでも一人で来たのよ」
 アンはベッツイににこりと笑って答えました。
「それならね」
「真実の池までも一人で行くのね」
「そのつもりよ」
「オズの国も随分安全になったけれど」
 アンの言葉を聞いてでした、ベッツイは考えるお顔で述べました。
「けれどね」
「けれど?」
「何があるかわからないわ、一人旅は」
「うん、 ベッツイの言う通りだね」
 ハンクがベッツイのその言葉に頷きました。
「本当に危ないよ、一人旅は」
「少なくとも王女さん一人では危険ね」
 猫もアンに言います。
「ここから真実の池までかなり遠いから」
「皆どうかしら」
 ベッツイはナターシャ達にお顔を向けて尋ねました。
「王女さんと真実の池まで一緒に行く?」
「あの池まで、ですね」
「皆で」
「ジャムを作ってくれる人がいないとジャムは手に入らないわよ」
 このことをです、猫は皆に言いました。
「絶対にね」
「そうよね、考えてみれば」
 ナターシャは猫のその言葉を受けて考えるお顔になって述べました。
「アン王女とお会い出来てもね」
「そうでしょ、その人だけがウーガブーの国でジャムを作られるのよ」
「その人だけがなの」
 ここでアンも言ってきました。
「黄金の林檎から
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