日常風景のパフォーマンス
第32話
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祐斗という人格のほとんどはそれで出来ていて、研究者としての面と技巧派である面が混ざっていると言える。それを抽出して別の身体に入れたのがオレともう一人居るアーチャーと言う存在だ」
「と言う事は、貴方も木場君と言う事ですか?」
「近いが違う。そうだな、少し強引ではあるが木場祐斗の可能性だとでも言っておこうか。抽出したとは言え、完全に分ける事など不可能だからな。魂の割合が変わったと見る方が良い」
「可能性ですか」
「そう、可能性。完全に別人の様に見えるが、どうなるかなんて簡単には分からんだろう?もしかしたらあの姉に毒されて軽いノリで魔法少女をやっているソーナ・シトリーが居てもおかしくはないだろう?小さい頃からべったりと引っ付いて育てばたぶんそうなっている可能性は大だ」
「……この話は此所までにしましょう」
ふむ、若干そっちに落ちかけた事があるな。まあ、本当に子供の頃の若気の至りだろう。子供がヒーローに憧れるみたいに。オレも昭和ライダーみたいな改造人間になりたかった。あっ、今は改造人間か。夢が叶ってたな。思考がずれたな。
「では本題に移ろう。下級や中級を対象にしたレーティングゲームの学校を作りたいとの事だが、負の面をしっかりと捉えているか?」
「負の面ですか?」
「そうだ。夢を叶えた事で不利益になる奴は必ず出てくる。これは社会として当然だ。幸福には絶対値が存在し、それを分配するのが社会だからだ。無論、絶対値を多少増やす事は出来る。出来るが、それが下の者に届くかは分からない。その絶対条件の元で問おう。夢を叶えた事で発生する不利益を周囲を納得させるだけの材料をどれだけ持ち合わせている」
「…………」
「ふむ、分からないか。ならもう少しヒントを出そう。オレが思いついた不利益の中で一番デカイと思ったのは冥界の法律だ」
「冥界の法律ですか?」
「そう、その法律の中にとてつもない落とし穴が潜んでいる。よく考えてみろ。ここに人数分の法律書がある。夢を手伝いたいと思うのなら、一緒になって考えろ。おまけでもう一つヒントを出すなら、人だろうと悪魔だろうと天使だろうと堕天使だろうと、醜い物を持ってるってことだな。ちなみに実体験だ」
懐からチュッパチョップスを取り出して銜える。口の中に苦みが広がり、包み紙を見て納得する。青汁味とか何を考えてやがるんだ?そしてこれを買って来たのはミッテだな。後で絞める。他にも変なフレーバーが在りそうだな。
ちっ、本当に在りやがった。牛タン塩味にクリームシチュー味、本場インドカリー味にフィッシュ&チップス味。まだ行けそうなのがカルピス原液ストレートとコーヒー豆。意味が分からんのがフラッシュメンとビーストの二つだ。何処で買って来たんだ?
青汁味を舐め終わり、カルピス原
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