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魔法少女リリカルなのは 〜黒衣の魔導剣士〜
空白期 中学編 25 「苦悩と女の子」
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スにあれこれ言われているかと思うと複雑ではある。
 AIが成長していると考えれば嬉しいことだが……誰かとの関係を聞いてくるような発言をされるのは嫌だ。ただでさえ俺の周囲にはからかってくる奴が多い。デバイス達にまでされたら身が持ちそうにない。

「そうか……人間らしくなってて実に嬉しい限りだ」
「今のは聞いてて嬉しそうに思えないですよ。まあ研究がなかなか進まないと考え込んでばかりで元気がなくなっちゃいますけど。でもそんなときこそリフレッシュが大切です。コーヒーでも飲んで気分転換してください」

 ユーリの言うとおりなので、もう一度彼女にお礼を言ってコーヒーを飲む。
 ……うん、甘い。……とても甘い。
 このように言うと誤解されるかもしれないが、別に俺は甘いコーヒーが嫌いではない。というか、甘いのが苦手ならばお菓子作りを趣味になんかしていない。
 ただ……想像していた以上に甘かったのだ。家でもコーヒーを飲むことはあるし、翠屋で飲んだりもするのだが、ここまで甘いものは何年も飲んでいなかったのだ。まあ底に溜まるほど砂糖が入っているわけではなさそうなので、こういう甘さなのだと理解すれば抵抗なく飲めるが。
 そもそも……あれに比べたら大したことはないしな。
 あれというのはリンディさんの作るお茶のことである。昔から面識があるので何度も見たことがあるのだが、あれだけはいつ見ても抵抗が消えてくれない。
 正直に言うと、過去に一度だけ勧められたので試しに飲んだことがある。言ってもお茶に砂糖が入っているだけなのだ。またシャマルの料理を食べた経験があっただけにどうにかなるだろうと思ってしまったのだ。結果的にどうなったかというと……吐いたりはしなかった。それだけは言っておく。

「ど、どうですか?」
「うん、美味しいよ」
「本当ですか?」
「ああ……まあもう少し甘くないほうが好みではあるけど」
「そ、そうですよね……味に自信がなかったので味見したんですけど、苦かったのでお砂糖たくさん入れちゃいまして」

 ……今の言い分からするとまるで今俺が口をつけているものにユーリも口をつけたように思えるのだが。
 いやいや、試しに自分の分を作ってから俺のを作ったというのが妥当だよな。まあユーリと間接キスしたからって取り乱すようなことはしないけど。その手のことははやてとかと経験があるし。

「まあ仕方がないさ。ユーリはまだコーヒーを飲んだりする年でもないだろうし」
「む……わたしだってコーヒーくらい飲みます。いつまでも子供扱いしないでください」

 ぷいっと顔を背けるユーリの姿は、どこからどう見ても拗ねた子供そのものだ。それで子供扱いするなと言われても無理があるだろう。まあ可愛らしいとは思うのだが。

「そこまで子供扱いはしてないと思うんだ
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