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ONE PIECE《エピソードオブ・アンカー》
episode11
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なんだ!?」

「おい! 海の方を見ろ。海軍だッ!」

「囲まれてる!?」


 気付くのが遅すぎた。タイヨウの海賊団の船の周りには、何隻もの海軍の船が迫って来ていた。その内の1隻から放たれた砲弾が直撃する。

 ジンベエの指示の元、数名はタイガーの救出、残りは船を捨て海の中から海軍を襲撃する。アンカーは、ジンベエと共にタイガーの救出に向かった。


「くそっ! これだから、人間は嫌いなんだ!」


 海軍を呼んだのは、おそらくコアラを送ってほしいと頼んだ奴ら。もしくは、ここに来るまでに立ち寄った島の人間たち。
 罠にハメられたのだと、アンカーは怒りを憶えた。

 未だに止まない銃声を頼りに、タイガーの救出に向かう。他の船員たちも、海軍に、人間に怒りを爆発させていた。
 ようやく見えてきた人間の姿。「タイヨウの海賊団です!」という声に、奴らが海軍だと確信する。


「おのれーーー!!」


 ジンベエを筆頭に、次々と海軍に襲いかかる。むろん、アンカーも。


「タイガーから離れろっ! 僕たちが相手になってやるよ!」

「なっ!? 人間が魚人を!?」

「僕は、魚人だあぁぁッ!!!!」


 アンカーは武器を構えた。鎌のような刃が付いた長い棒を振り回し、周りの海兵たちを振り払う。刃に四肢を切り裂かれ、大半は起き上がれなくなった。
 しかし、海兵はまだいる。その中には、正義を背中に掲げる者も。

 アンカーの攻撃を耐え、討伐せんと向かって来る。


「アンカー! 奴は、海軍少将じゃ。お前さん1人では力不足...。ここは、わしに協力せい!」

「分かった!」


 迷わず了承し、武器の形態を変える。ジャラジャラと出てきた鎖を、向かって来る少将に投げつけた。そんな攻撃には当たらず、簡単に避けてみせる。そこに待ち受けるのは、正拳突きの構えをしたジンベエ。


「魚人空手...“千枚瓦正拳”!!」

「くっ...!」


 咄嗟の判断で腕を上げガードを構える。


「させるか!」

「なにっ!?」


 アンカーは鎖を操り、それを少将の体に巻き付ける。周りにいた他の海兵たちも巻き込んでしまったが、返ってそれが功を奏した。
 避けてしまえば、後ろの部下たちに攻撃が当たってしまう。その迷いが判断を鈍らせた。
 結果、ジンベエの正拳突きが直撃する。

 殺さないように手加減されてはいたものの、その威力は凄まじく、少将と数名の海兵たちはまとまった状態で吹っ飛ばされた。


「よし! 今の内にお頭を運べ!」

「なんで!? コイツら全員殺さないの!?」

「殺しはせん! それが海軍であろうと! それよりもお頭を運ぶのが先じゃ。早く治療し
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