7部分:第七章
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第七章
「どう?トルネードの魔法を」
「ほほう」
「僧侶の使う風の魔法でも高位の魔法」
それだというのである。
「どうかしら。これは」
「確かにやるのう」
それはシルバーヘッドも満足した顔で見ていた。
「これはな」
「そうでしょう?じゃあこれは流石にかわせないわよね」
「いや、こうすれば終わりじゃ」
その身体に何か障壁を出してきた。そうしてそれでイザベラが出したそのトルネードをあっさりと防いでしまったのだった。それで終わりだった。
「えっ、それで終わり!?」
自分の魔法が防がれてしまったのを見て唖然とするイザベラだった。
「何なの!?それって」
「だからわしは千年生きておるのじゃぞ」
シルバーヘッドはここでも悠然としていた。
「この程度。造作もないことじゃ」
「くっ、トルネードまで防ぐなんて」
「低位の鎌ィ足やそれを幾ら出しても同じじゃぞ」
機先を制するような言葉であった。
「それこそな。そんなのが幾らあってもわしを倒すことはな」
「できないっていうのね」
「左様。無論じゃ」
今度はディアルゴに顔を向けて言ってきたのだった。
「そして主ものう」
「くっ、さっきのでは駄目だっていうのかよ」
「まさかこれで終わりではあるまい」
またしてもディアルゴを挑発するような言葉であった。
「来るがよい。さらなる技でな」
「ならよ、見せてやるさ」
「覚悟しなさいよ」
ディアルゴだけでなくイザベラも言ってきた。彼女も意地になっていた。
「イザベラ」
「ええ、ディアルゴ」
二人はそのうえで顔を見合わせた。
「やるぞ、いいな」
「いいわよ」
二人で顔を見合わせての言葉だった。
「俺も渾身の技を出すからな」
「私だってよ」
「息を合わせるぞ」
「承知したわ。それじゃあ」
二人は頷き合ってそのうえで動きはじめた。まずはディアルゴが右に、そして次にイザベラが左に。それぞれ動きはじめたのだった。
二人の動きはそのまま流れるかのようだった。摺り足のように動いていく。そのうえで動く速さも何もかもが合わせ鏡のように同じものになっていた。
そしてそのうえで。ディアルゴは弓矢を、イザベラは竜巻をそれぞれ放っていく。その無数の弓矢と竜巻がシルバーヘッドに向かうのだった。
「どうだ、これは!」
「流石のあんたでもね」
二人は顔も彼に向けていた。
「そう簡単にはかわせないよな!」
「その通りでしょ!」
「ふむ」
しかしだった。シルバーヘッドはその弓矢と竜巻を見ても。それでも平気な顔をしてそのうえで動いてみせてきたのであった。
「!?嘘だろ!?」
「この攻撃もまさか!?」
「だから何度も言っておるだろう」
まさかといった声をあげた二人に対しての言葉だった
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