1部分:第一章
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この前捕らえたホワイトタイガーの上等の毛皮を売りに来ているのだ。
「あんたのその腕で駄目なんだからねえ」
「わしはほら」
ここで竜人の年老いた男が彼に言ってきた。
「あんたの爺さんとは若い頃から知り合いだったがな」
「百年以上前だよな」
「そうさ、本当に長い付き合いだったよ」
エルフはヒューマノイドの中では長命である。寿命は百を超える。竜人は一五〇年にもなる。それだけ長寿の種族であるのだ。
「だから爺さんの腕も知ってるがな」
「村で一番の狩人だった」
孫であるディアルゴ自身の言葉だ。
「それこそ狙った獲物は逃さなかった」
「あいつ以外はな」
そして竜人はここでこう言ったのだった。
「外さなかった。あんたの親父さんもだ」
「俺の弓矢の腕は親父に教えてもらったんだよ」
ディアルゴはまた回りに述べた。
「これはな」
「そうだったね、それもね」
「あんたの親父さんもね」
そして父についても皆話すのだった。
「いい腕前だったよ」
「けれどそれでもあいつはかい」
「俺がやってやるんだよ、だから」
ディアルゴの言葉にはいよいよ気合が入ってきていた。
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