【D×D】誤解だ。良い人掃除男と呼ばれる事もある
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あればかけるだけで暴走しにくくなるし、仮に暴走させてもその後でコントロールを取り戻す補助をしてくれる」とサングラスが特別製であることを告げた。
最初は半信半疑だったギャスパーだが、言われたとおりにサングラスをかけると「ストッパーが出来たから失敗しても大丈夫」という精神的な余裕を取り戻していく。
そして、その後に起きた三大勢力会談襲撃事件において禍の団の魔術師に捕縛された際、取り上げられたサングラスを取り戻すために神器を完全にコントロールして見せたという。
そこで初めて発覚した驚愕の事実。なんとサングラスは唯のサングラスで、神器を抑える機能など皆無だったのだ。そう、箒はただの安物サングラスを通してギャスパーに「言葉」という魔法をかけたのである。ギャスパーは騙されたことに気付いて呆然とするが、言葉ひとつで自分を導いた箒という存在に底知れない恩義と尊敬を抱いたという。
以来、ギャスパーの部屋には何故か箒の隠し撮り写真が貼ってあり、そのサングラスも宝物として持ち歩いている。
で、箒の感覚ではこれは「本人の意志が問題だから、騙せば案外簡単に解決できるのでは?」とプラシーボ的にサングラスを手渡して実験したという風である。ウソがバレて以来ギャスパーは割と箒に懐いているが、周囲の目線は「またこの人は……」と若干あきれた視線。皆本当は内心で感謝しているのだが、詐欺まがいなので素直に賞賛できないのだ。
箒自身、ギャスパーが騙されたにもかかわらずあまりに無邪気に接してくるので若干ながら騙した罪悪感を抱えているが故、バラキエルのその言葉は微妙に嫌味に聞こえないでもなかった。
「謙遜することはない。言葉を操ることに長けているのは、口下手な私としては羨ましいよ」
(それは言葉ひとつで他人を操るような悪女的才覚を身につけたいってことですかぁー!?)
微妙に会話がかみ合っていないような気がしつつも愛想笑いで誤魔化す箒。
もうこの時点でバラキエルの脳内人物評価が箒に対して驚異的な数値を叩きだしている。
これが唯のおべんちゃらを並べる相手だったならば箒も対抗や修正が出来たのだが、今のバラキエルは親馬鹿を発症している所為で発想が斜め上に上昇していたため、箒の論理飛躍度と中途半端に絡み合ってわけわかんない状態になっていた。
「君のような友人がいてくれてよかった。私やアザゼルにも物怖じしない君だからこそ、あの子の心根に言葉を響かせることが出来たのかもしれないな……」
「うーん、俺としてはきっかけがあればいつかはこうなったと思うんですけどね……」
「うん?」
「詳しくは存じ上げないけど、見た所二人は和解したんでしょ?多分あいつは潜在的にはずっとあなたと仲良くしたかったんだと思いますよ。それはどうやらあなたも同じだ。まったく他人の事はいろいろ言うくせに、
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