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渦巻く滄海 紅き空 【上】
八十五 木ノ葉五人衆
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てこの絶体絶命のピンチを乗り越えなければならないだろう。


今回の任務の真実を知る故に、複雑な心持ちのシカマル。苦悩する彼の傍ら、静かな声がネジに訊ねた。
「吸い取られているのは、チャクラ、なんだってばよね?」
「あ、ああ…」
確認の問いに戸惑いつつ、ネジが頷く。それまでじっと身動きせずに座り込んでいたナルが静かに立ち上がった。
何かしようとしている中の様子を察して、次郎坊が嘲笑する。

「無駄だよ。何をしようが……」
「チャクラは吸収出来ても……」
ゆっくり歩く。土壁にそっと触れ、彼女は大きく拳を振り上げた。

「自然エネルギーまでは吸えねえだろ…ッ!」
周囲の怪訝な視線が集中する中、ナルが吼えた。掌底から放たれた衝撃波が土の壁を大きく揺るがす。




「―――――【蛙たたき】!!」
土牢は破られた。


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