暁 〜小説投稿サイト〜
フェイト・イミテーション ~異世界に集う英雄たち〜
ゼロの使い魔編
第二章 天空の大陸 アルビオン
婚約者
[6/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
り口に目を向けると丁度ワルドとルイズが入ってくるところだった。椅子に座る二人はどこか困った様子だった。

「何かあったのか?」
「・・・別に。」
「おいおいそれはないだろうルイズ。実は・・・アルビオン行きは二日後になりそうなんだよ。」
「どうしてですの?」
「明後日の朝がアルビオンがラ・ロシェールに最も近づくからさ。そこまで近づかないと船は出せないらしい。」
「なるほどね。」
「???」
「それまではここで待機といこう。幸い、ミス・タバサの風竜のおかげで予定より早くここまでこられたからね、余裕はある。」

 ワルドの言葉にタバサはどうも、という意味かぺこりと頭を下げた。
 架は依然アルビオンについて分からなくなったが、まあ明後日には以下略、ということで何とか耐える。

「では部屋割りをしようか。三部屋とれたから僕とルイズ、ミス・ツェルプストーとミス・タバサ、ギーシュ君と使い魔君でいいかな。」
「ちょっ・・・ダメよワルド様!私たちまだ結婚してるわけじゃないのに、ど、同室なんて!」
「大事な話がしたいんだ、二人きりでね。使い魔君はどうかな。」
「・・・・・別にいい。」

 架は無表情で答えると、ガタリと席を立った。

「あらダーリン、どこへ行くの?」
「見張りだ、念のためにな。それにちょっと外を見たくもある。」

 架はそのまま宿を出ていった。ワルドは苦笑しながら「やれやれ、よほど嫌われたらしい。」と呟いた。

「も、申し訳ありませんワルド様!私の使い魔がとんだ無礼を・・・」
「いや、いいんだよルイズ。それに元々僕は貴族風を吹かすのは好きじゃないからね。先に部屋に行ってるよ。君たちも好きにしてくれたまえ。」

 特に気分を害した様子もなくワルドも席を立った。暫くするとルイズがこの場にいない人物に怒り出した。

「何よカケルったら!私だけじゃなくてワルド様にまであんな態度をとって!!」
「いやカケルの方は君が一方的に・・・・・いや何でもありません。」

 架を庇おうとしたギーシュだったが、ルイズの一睨みであえなく萎縮してしまう。そんな時、キュルケがはあとため息をついた。

「まったく、ダーリンも結構鈍感だと思ってたけど、あなたもそこそこ鈍いのね〜。」
「どういう意味よ!」
「言葉通りの意味よ。あなたどうしてカケルがアルビオン行きに反対してたか分かってるの?」
「それは、戦地に行くのは危ないからって・・・。」
「何よ分かってるじゃない。」
「でも私は貴族なのよ!貴族なら国のために動くのは当然でしょ!それにアイツは私の使い魔!主人の意見に従うものでしょ!」

 キュルケは再びため息をついた。やっぱり分かってなかったか・・・。

「あのねえ、貴族がどうとか使い魔がどうとか、そんなも
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ