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リリカルアドベンチャーGT〜奇跡と優しさの軌跡〜
第百四十五話 漆黒の竜人の気持ち
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かつての自分は存在意義を探していた。
自分は何のためにこの世界に生を受けたのか。
どうして何もかもが虚しいと感じてしまうのかを。
最初に生まれた場所で彼らと出会った。
最初に自分に向かって来た奴らは相手にしようとは思わないくらい弱かった。
次に掛かってきた4体。

パイルドラモンイクス。

ジュエルビーモン。

エアロブイドラモン。

メガログラウモン。

この4体は完全体なだけあって他の連中よりは遥かに強かった。
しかし物足りない。
少しだけ本気を出せば、簡単に叩き潰せてしまった。
しかしパイルドラモンイクスとジュエルビーモンが退化し、ジョグレスと言う特殊な進化を遂げた瞬間、全てが変わった。
進化方法は変わり、パワーも格段に上がっていたが、所詮は完全体であると少なからず思っていた自分に衝撃を与える。
激突した瞬間に悟った。
殆ど自分に匹敵するようなパワーだった。
敵のこの一撃一撃の打撃の重さはどうだ?
完全体としては異常なまでのパワー。
戦い続けていくうちに灰色だった世界に色がついていく。
敵の凄まじい闘志を秘めた目に、気づかぬうちに自分も全力を出していた。
最初の戦いでは自分が辛勝した。
ギリギリではあったが、辛うじて勝利をもぎ取った。
この苦しいまでの歓喜はどうだ。
至近距離でエネルギー波を受けた瞬間、もう駄目だと思っていたが、何とか耐え抜き大逆転した。
強敵との死闘の果てに手にした最高の勝利に、当時感情を理解していなかった自分は酔いしれた。
そして自分は新たな強敵を求めてデジタルワールドを放浪した。
しかし、激戦を潜り抜けたジョグレス完全体に近い実力を持つ者はおらず、自分が通るだけで気絶、もしくは怯えながら隠れるだけの者しかいなかった。
徐々に一時は消えていた虚しさが蘇り始めた。
そして長い間、放浪していると、自分を生み出したアルケニモンとマミーモン、象に似た完全体のダークタワーデジモン、マンモン達が列を作っていた。
完全体20体。
相手に取って不足はない。
そう思い、戦った。
しかし…。




































戦いは一方的だった。
自分が動けば相手の姿は弾ける。
ただその繰り返し。
相手の数が多くとも、全く意味は無かった。
突進してくるマンモン。
しかし自分がドラモンキラーで引き裂けば一瞬で弾けてしまう。
相手はただ突進を繰り返すだけ。
攻撃は単純で一本調子。
少し戦えば攻撃は簡単に避ける事が出来る。
戦っているうちに弱いものいじめをしている感覚に陥っていく。
そして叫んだ。
“この虚しさは何だ”…と。
アルケニモンは少しの間を
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