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東方変形葉
新鮮な日常
第五章 不変知らずの幻想郷
東方変形葉59話「あんた誰?」
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び、泡と泡同士でつなぎ合わせる。さらに、その泡は小さく分かれていき、また鎖でつながれ、それを繰り返し、そして炎の鎖で隙間なく埋め尽くされた。
「うっ……」
 しかし、その反動でふらついたが、なんとか立て直そうとする。そこに、聖が俺の肩に手を置いて横に首を振った。
「少し休んでください。酷い疲労の色が見えます」
「そ、そういう、わけには、いかないんだ。あいつからルーミアを取り戻さなければ、ルーミアは…………」
 その時だった。
 鎖が破られ、禍々しく黒い光線が俺に向かって一直線に飛んだ。
「がふっ!?」
 俺はそれを胸に受けた。
 力をなくし、下にある魔界の森にとんでもない勢いで落ちていった。
 落下時、俺の心臓は動かなかった。
 だんだんと目の前の景色から鮮やかさがなくなっていく。
 そして、闇に呑み込まれたかのように視界は真っ暗になった。



 と、思っていた。
 急に、世界が白くなったのだ。
 しかも、床がある。
「な、なんだ……?天国か?小町から聞いてたのとはずいぶん違うな」
「いいえ。ここは神界です」
「!!」
 目の前に突然現れた美しい女性に、目を白黒させた。
「あなたは死にます」
「ですよね!?」
「ですが、貴方には先生が宿っておられる。ここで死なすわけにはまいりません」
「先生……?」
 それを、すぐに変化神のことだと理解した。
「しかし、自然の摂理に逆らうことを簡単にしてはならないのが私ども、神々の掟です。なので、この試練に少しお付き合いください」
 女性は、一枚の紙を手渡した。
「現実世界で、10000人の命を救ってください」
「はあ……はあぁ!?」
 一万人だって!?そんな大人数を救うって!?
「あなたには、特別に仮の命を吹き込みます。本来宿っている力もすべて引き出して差し上げましょう。ですが、期限は明後日までです」
「早すぎる!?」
「はいはい、ごたごた言ってないで早くいってらっしゃい」
「えっ、ちょ、まっ!?」
 視界は、パッと夜景になった。
 一年前まで見てきた、現実世界の光景である。
 ちなみに今、俺ははるか上空で浮いていた。
「……展開早すぎだろ」
 そうつぶやかざるを得なかった。



 一方、幻想郷。
「ちっ、しぶといわねっ!二重結界を破る奴なんて初めてよ!」
 霊夢がなんとか妖怪を食い止め、聖が裕海を捜しに森に降りた。
「霊夢。とりあえず今は封印のことを考えなさい」
「紫っ!?」
 幻想郷最強の妖怪、八雲紫が突然姿を現した。いつもとは違う、緊迫感のある紫の表情に、少しだけ焦りを覚える。
「光と闇の境界はもう弄れないわね、もう闇しかないわ。仕方ない」

結界「魅力的な四重結界」

幻想「第一種永久機関」

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