7部分:第七章
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第七章
「そうやって来たんだけれどさ、ここに」
「ええ、そのやり方で来られますよ」
マンホール人も彼の言葉に頷いた。三人は並んでこの世界を歩いている。その歩いている世界ではやはり多くのマンホール人達がにこにこと笑って行き交うのが見える。
「ここには」
「じゃあこれからも」
「はい、その日に来ることができます」
彼もまた他のマンホール人達と同じくにこにこと笑っていた。
「その日には何時でも」
「じゃあこれからもこうして」
「ええ、何時でも来て下さい」
にこにことした言葉が続く。
「何時でも。どうぞ」
「それはいいが」
しかしここで翔が尋ねるのだった。
「問題はだ」
「問題って?」
「何かありますか?」
昇とマンホール人はそこを尋ねるのだった。彼の言葉を。
「だからだ。ここから俺達の世界に帰る方法だ」
「ああ、それか」
「それですね」
ここでまた気付いた二人だった。
「そういえばこっちにまた来るには一旦俺達の世界に戻らないとな」
「やっぱり元の世界に戻りたいですよね」
「当たり前だ。それにおい」
翔はマンホール人の言葉に応えると共に昇に顔を向けた。そうして彼に対して言うのだった。
「御前がそれを考えていないのはおかしいと思わないのか」
「まあそうだよな」
言われても自覚のない感じの昇だった。
「言われてみればな」
「若し戻れなかったらどうするんだ?」
「いや、戻れるだろ?」
昇はやはりあまり深く考えていないがそれでも言うのだった。
「普通にな」
「その能天気さは何処から来る」
「元からだよ。それでマンホールさん」
「はい」
何時の間にか仇名まで決まっていた。そうして彼もそれに応える。
「ここから戻る方法は何なんだい?」
「ああ、それは簡単ですよ」
マンホール人は明るく笑って話をするのだった。
「ここにマンホールがありますよね」
「ああ」
「これだな」
この世界にもマンホールがあった。道にそれがある。二人はマンホール人の言葉を受けてそのマンホールを見る。彼等の世界のものと全く同じマンホールだった。
「このマンホールを開けばいいんですよ」
「あれっ、俺達の世界のと似てるな」
「そうだな、殆ど同じだな」
二人はマンホール人の話を聞きながらそのマンホールを見るのだった。
「じゃあこれを開ければ」
「俺達の世界に戻れるんだな」
「そうです。ここから何時でも帰られますよ」
「それじゃあ早速」
「帰らせてもらうか」
二人は早速屈みそのうえでマンホールに手をかけた。マンホール人はそれを見て意外といったように彼等に言うのだった。
「あれっ、もう帰られるんですか?」
「早く帰らないとさ。家族が五月蝿いからさ」
「それでな」
二人は
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