2ndA‘s編
第十六話〜生誕〜
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させるというものであった。
「本体コアの移送はこちらに今向かっている魔導師が長距離転送魔法で送る手筈になっている。本体コアの摘出は先ほどの騎士に頼みたい」
そう締めくくるクロノであった。それを聞いていた一同は最初唖然としていたが、今現在行える最善の策という意味では、理に適ったものであると納得する。
そうして皆がナハトヴァールに視線を向けると、丁度その場に転送役であるフェイトの使い魔であるアルフと、なのはとフェイトの友人であるユーノ・スクライアが合流し、そして最後にライがシャマルに肩を借りながらも一同に合流した。
応急処置とはいえ、魔法での治療を受けたライの姿は先ほどのボロ雑巾のような弱々しさは感じなかった。バリアジャケットも蒼月の服の方はほぼ修復されており、パラディンの方の装甲も脱落した部分こそ補填されていないが、罅は無くなっていた。
「大丈夫ですか!?」
ライとシャマルが着地した近くにいたなのはが声を上げる。いきなりの大声にライは一瞬キョトンとするが、大丈夫という意味を込めて笑顔とこれまでと同じようにポンポンと彼女の頭に手を乗せた。
「ライ・ランペルージさんですね?」
一同がライに視線を向けると代表するようにクロノが声をかけ始める。ライは声をかけた人物を一瞬認識できなかったが、リンディに預けた子供の内の一人であったことを思い出す。警戒しそうになった思考を解きほぐしながら、ライは口を開く。
「はい。先程は手荒な真似をした」
「構いません、あの時はあれが最善でしたので…………時空管理局執務官クロノ・ハラオウンです」
そう言って差し出してくる手を確認すると、ライはシャマルから離れ多少ふらつきながらもその手を握り返した。
「これから、僕たちはナハトヴァールの殲滅を行います。作戦は――――」
クロノは先ほどと同じように説明を行う。内心で律儀な子だと思いながらもライはその作戦を聞く。そして作戦の内容を理解する頃には作戦時間が差し迫っていた。
「貴方は参加できますか?」
「……参加したいが無理はできそうにない」
「分かりました。しかし貴方を安全圏に退避させる時間も今はないので、申し訳ないが自力で退避して貰えますか?」
「そのぐらいなら大丈夫」
ライの返答を聞くとクロノは一度頭を下げ、作戦のための準備なのか通信回線を開き飛行魔法でその場を離れた。
「あの!」
「ん?」
クロノを視線で見送っていると、突然声が上がる。そちらに顔を向けるとなのは、フェイト、はやての三人が気遣うようにライを見ていた。
先ほど大丈夫という意思表示をしたのにどうしたのだろうか?という疑問を抱きながらもライは彼女たちに向き直る。その時、自分と彼女たちの身長差により
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