After5 見過ごしちゃいけない
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
真正面にずぶずぶとサメインベスが顔を出し、全身を露わにした。
腹から下が土中にあるため、咲は逃げることができない。
『怖い? ねえ怖い?』
「こわくなんかない」
『その強がりがいつまで保つかな? 撮影……スタートっ』
サメインベスは三脚にスマートホンを置いてから、月花の前へ来た。
『じゃあ右と左、どっちから行こうか。目…は、後にとっとくとしてぇ。歯を引っこ抜くのは前にやったし、鼻に針も……あ、そだ! 耳たぶとかいいかも。ちょいとしつれ〜』
サメインベスは咲の左耳に右のヒレの手を伸ばし、耳たぶを引っ張り始めた。引き千切る気なのだ。
咲はサメインベスの手に掴みかかって腕を外させようとしたが、サメ肌のせいで、握れば握るほど咲の手のほうが血を流した。
『君はしないの? やめて! とか、許して! とか、いやあ! とか』
「悪いけど修羅場には慣れてるの。このくらい、っ…何てこと…ない…!」
今までにもっと恐ろしい目、死にそうな目には遭ってきた。それでも乗り越えた。――そういう時は決まって紘汰が、戒斗が、仲間がそばにいてくれたから。
『泣いてくれないよ面白くないよ〜。ほら』
「い゛、だ…っ」
サメインベスが咲の耳たぶを引っ張る力を強める。
『その子から離れろ!』
黒影が駆けてきて影松をサメインベスに突き出した。だが、サメインベスはもう片方の胸ビレであっさりと影松を止めた。
『僕が痛めつけたコドモにね。まあその子にもアレコレしたんだけどね。キミとは反対に何度も何度も僕に命乞いをした子がいたんだ。そんな涙と鼻水でぐちゃぐちゃの顔で命乞いをされてね、僕は……もっともぉっと乱暴したんだッ!!』
月花は怖気と共に直観した。――この男は、危険だ。
月花は腰に下げたもう一つのロックシードを取り、開錠した。ドラゴンフルーツの錠前を外し、戦極ドライバーを引っ張り上げ、バックルにそのロックシードをセットした。
《 ヒマワリアームズ Take off 》
ヒマワリ色の機動翼を装備した鎧が月花の上に落ち、月花を覆った。
『だぁ……りゃあああああ!!』
ヒマワリフェザーを全開にし、羽ばたきを最大にする。
公園に落ちた枯葉が飛び散り、遊具がギコギコ、ガタガタと揺れるほどの出力で、全力で羽ばたく。
月花の体は徐々に土から抜けて行き、ついに下半身全体を外へ出して浮かび上がることに成功した。
『これでもうあんたなんかに捕まらないんだから。捕まえたきゃ、あんたが戦ってあたしを地面に落としてみなさいよ』
『へ〜。斬新〜。よっしゃ。絶対落として、今度は首まで埋めてイロイロなことしちゃお』
くあっ
サメインベスが口から放った水球を、空飛
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ