猟兵としての生き方
第4話 赤い星座
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戦える奴なんてこの大陸にも数えるほどしかおらへん。しかも団員たちは下っ端すらかなり強いから姐さんも反対しとるんやろな」
そんなにヤバイ相手だったんだ、確かにデビューする時に相手するような猟兵団じゃないとは思う。
「マリアナ、バルデルの息子だって幼いころから戦場に出てるんだぜ?」
「それとこれとは話が別よ!!」
「だがリィンは俺の息子だ、遅かれ早かれ赤い星座とはいつかやり合う時がくる」
「そ、それは……」
「今回はお前をリィンに付ける、あいつをフォローしてやってくれ」
「……分かったわ」
最終的に姉さんが折れて僕の作戦参加は確定になった。でも姉さんや皆があそこまで警戒する相手だ、赤い星座……気を引き締めて挑まないと。
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「えーと、ここは遊撃士のギルドがあってあっちに武器屋があって……分かってはいたけどクロスベルって本当に広いなぁ……」
僕は現在クロスベルの町の地形を覚える為に街を歩いていた。
これは地形を把握するためであり、猟兵はいざという時の為に脱出経路を作るのだがその為には地形を把握しておく必要があるんだ。地図でもいいが実際に目で見たほうが分かりやすいし、もし年月がたっていたりしたら地形に変化があるかも知れない。だから猟兵は初めて来た場所や長く訪れてない場所に来て最初にするのが地形の把握だ。
自分が西風の旅団に拾われてここまで大きな都市に来たのは帝国や共和国以来だ、地形を把握するのは初めてじゃないがやはり大都市の地形を覚えるのは大変だと僕は実感した。
(ううん、こんなことで挫けるなんて駄目だ。団長達が通ってきた道なんだ、これ位出来ないと)
僕はそう思い再び街を探索しようとしたが……
「嬢ちゃん、困るじゃねえか!」
「だからー、悪かったって〜」
「悪かったじゃないよ!ミラを持ってないなんて舐めてるのか!」
「ホントに財布があると思ってたんだってばー、でも財布を忘れちゃって……」
「ええい話にならん!保護者を呼べ!じゃなきゃ警察だ!」
「ええっと、それはちょっと勘弁してほしいなー……」
東通りのある屋台の前で店の主人と赤い髪をした少女が何か争っていた、どうやらあの子が無銭飲食をしたらしい。
「……よし、助けてあげよう」
エレナを失ったあの日から僕は出来る限り困った人の力になりたいと思うようになった、まあ偽善的な行為かもしれないけど……僕は言い争っている二人に近づいた。
「おじさんちょっといい?」
「何だ坊主、今取り込み中で……」
「その子が食べた物の代金、僕が払うよ」
「何?」
「えっ?」
僕の
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