猟兵としての生き方
第4話 赤い星座
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side:リィン
とある森にある西風の旅団のアジト、そこにある広い部屋に旅団の団員達が集まっていた。
「皆、集まったか」
お父さん……じゃなくて団長が現れ団員達を挨拶する。
「実はデカい仕事が入ってきた」
『!!!』
場の空気が変わり辺りに緊張感が漂う。
「団長、今回の依頼は?」
「ああ、今回はクロスベルのマフィヤ組織からの依頼だ」
「それって『ルバーチェ商会』なんか?」
「ああ、どうやら現在対抗している敵対組織の相手をしてほしいらしい」
「しかしあの『摩都』か……中々厄介な依頼になりそうだな」
団長の話に出た『クロスベル自治州』とはゼムリア大陸西部に位置する自治州で別名『魔都』。エレボニア帝国とカルバート共和国の二大国家に挟まれており、昔から両国の熾烈な領土争いの対象となっている。
大陸有数の質易都市で中継地点でもあるこの自治州には多くの人が訪れる、だが人が集まれば必ず現れるものがある。それは『犯罪者』……クロスベルでは『マフィア』といった組織である。
「それでだリィン、今回の依頼はお前にとっても大事なものになってくる」
「えっ、それって……」
「今回のこの依頼、お前にも同行してもらう」
ざわッ……!
ルトガーのその発言で更に緊張感が増した。
「ルトガー、それは……」
「そろそろリィンもこういった仕事に出すべきじゃないかと思ってな、もういい頃合だろ」
「でも相手はあのルバーチェ商会よ。危険すぎるわ」
「マリアナ、リィンが猟兵として生きる限りこういった奴等とも関わることになるだろう。今の内に知っておくのも社会勉強になる」
「それはそうだけど……」
「心配なのはわかる。だがこいつも戦場に立つ時が来る、そしてそれが今だ。なら先輩である俺達がリィンを支えてやるんだ」
「……そうね、この子が決めた事だもの。私達が支えないといけないわよね」
「という訳だ。リィン、実戦は初めてじゃないかもしれないが猟兵としての戦闘は初めてだろう、決して気を抜くな!」
「はい!」
いよいよ実戦か……ここで立ちすくんでしまったらエレナとの約束は果たせない、必ず乗り越えてみせるよ。
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クルスベルでの依頼を受けるため、僕達はクロスベル近くにあるマインツ山道の山深くにあるアジトに向かう。そして依頼主に合うためにまず団長が、そして付き添いに僕と連隊長の一人であるガルシアさんが付いていった。
「ここがクロスベル……」
大陸でも随一の質易都市であるクロ
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