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晃とクロ 〜動物達の戦い〜
3部分:第三章
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と悪い奴がいるだろ?」
「うん」
「住職さんは悪い奴の脳味噌も食べたんだよ。それで」
「悪い奴の影響も受けたってことか」
「そういうこと。それで他にも運動神経がいい奴の力も身に着けたから」
「怖いものなしってことか」
「このまま放っておくと大変なことになるよ」
「だろうね」
「で、さ」
 クロはここで言葉を一旦とぎって晃に尋ねてきた。
「これ聞いてどう思う?」
「どう思うって?」
「何とかしようとは思わないのかい?人の脳味噌を食べてそのうえ良からぬことを企んでいる住職さんの話を聞いてさ」
「そう言われてもね」
 晃は特に何も思わないようであった。表情はこれといって変わらなかった。
「僕だけじゃ」
「このままだと町が大変なことになるぜ」
「具体的には?」
「俺達脳味噌を食べた奴の中には今の住職さんについてる奴もいるんだよ。悪い奴の脳味噌を食べてな」
「同じ穴の何とかってやつだね」
「まあ一言で言えばな。その連中が住職さんの指図で何かと動き回っているんだ」
「町を自分達のものにするつもりとか?」
「具体的に言うとな。まあそんなことを考えているんだと思う」
「若しそうなったら」
「当然俺も御前も唯じゃ済まないだろうな。若しかすると御前も脳味噌を」
「おいおい、止めてくれよ」
 その話を聞いて気味が悪くならないと言えば嘘になる。
「そんな話」
「けれど今の住職さんだったらわからないぜ」
 それでもクロは言った。
「人間の脳味噌食べるような人だからな」
 それは御前もだろ、と思ったがとりあえずそれは黙っていた。そしてまた話を続けた。
「けれどさ」
「ああ」
「具体的にはどうすればいいのさ」
「俺に任せな」
 クロは顔を上げてこう言った。
「俺に任せればいいから」
「任せればって」
「言ったろ?脳味噌を食べた動物がこの町には一杯いるって」
「うん」
「そりゃ悪い奴の脳味噌食べたのもいるけれどさ。そうじゃない奴もいるんだ」
「そうした動物を集めるんだね」
「そういうこと。けれどこれは内緒にしておきなよ」
「まあそうだね」
 晃はそれには納得した。
「住職さんにわかったら大変なことになるしね」
「そういうこと。それじゃあ早速準備をはじめるか」
「今から?」
「思い立ったが吉日ってな」
 クロはそう言いながら立ち上がった。そして大きく背伸びをする。
「それに今からはじめとかないとまずいしな」
「勉強みたいなこと言うね」
「残念だけれど勉強なんかめじゃない位やばいことだぜ」
 クロはこう晃に対して忠告した。
「命の危険もあるしな」
「よくそんなのに普通の中学生を引っ張り込めるね」
「だってよ、一応は俺の飼い主なんだから」
 クロは悪びれずに返す。
「当然だろ。こ
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