エピソード33 〜譲れない事〜
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とかはしていないけど、紫苑がプロとして活動するときは必ず、私達の中で最も印象に残りやすい銀髪と、紫眼をそれぞれをカツラやら、カラコンで隠してる分、正体がバレづらい。
バレるとしたら、私が先だと思っていたが、まさか容姿以外で判断されるとは思ってもみなかった。しかし、あの子意外と頭がキレる?
しかし、私たちの正体がばれたが、紫苑アンチの状況にあまり変化はみられない。
プロリーグはデュエリストなら誰もが憧れの舞台。そして、その中でも上位のわずか、トップランカーのデュエリスト達は彼らに取っては雲の上の存在。
ばれた時が今でなければ、鬱陶しいくらい人が詰め寄って来ただろう。
だが、今は紫苑へと敵意の視線が向けられている状況。その肩書きさえ、非難の対象となりえる。
ーーーただあの子の目的がわからない。紫苑の正体をバラして、吊るしあげたいだけ?
『ねぇ、翠……。なんか、あいつ、嫌い。」
ふわりと私の隣にアテナが現れると共に嫌い発言。それはどうかと思うが、今はそれにつっこんでる暇はない。
……嫌いって、なんで?
『あいつ、丁寧な口調だけどその裏になんか企んでそうなのよ。』
なるほど。アテナも私同様、なんか企んでそうと思ってるわけか。
「で、目的はなんだよ。ただ正体をバラしたいだけ……じゃないんだろ?」
「まぁ、その前に名前くらい名乗らせてよ。僕は金城 剣。」
金城……。どこかで聞いたような。
「金城って言ったら、万丈目君と同じくらいの規模の会社を一代で築いた人の跡取りっすよ!」
翔君が思い出したかのように叫ぶ。要するに金持ちの跡取りなのだが、そんな人物に対しても態度は全く変わらず、「だから、どうした?」いった風貌だ。
まぁ、嫌いな奴にはとことん冷たく接するからね、紫苑は。
「邪魔なんだよね。お前みたいな奴。」
「……邪魔?」
「そう。邪魔。僕はね、僕よりも上に立つ奴らが嫌いなんだよ。だから、君にはぜひ居なくなってもらいたいんだよ。」
笑顔でそう言う金城君だが、その分迫力がある。
「へぇ、だから批判するような雰囲気にするように取り巻き達にやらせたのか。」
「さぁ?けど、ここまでは考えてた通りだよ。」
「で?……どうやって俺に居なくなってもらうんだ?」
「そりゃ……もちろん。」
一拍
「デュエルでね。」
◆◇◆
「十代や三沢、万丈目とこの学年のトップを倒し、カイザーをも倒した君を倒せば実質的に僕がナンバー1だ。もちろん、君には挑戦を受けないっていう選択はないよね?」
ただの馬鹿か、本当に実力があるのかはわからない。ただこれを受けなければ、全員が臆病者などいい感想は抱かないだろう。まったく回りくどい事を。
「いいよ。受けてやるよ。」
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