エピソード33 〜譲れない事〜
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
源の方を向けば、オベリスク・ブルーの制服を着こなし、金髪に染め上げた髪を逆立てた男子がパチパチと拍手を鳴らしながら、元万丈目の取り巻き連中がいたところからこちらへと降りて来ていた。
「いや〜、流石言うことが違うね〜、仮にもカイザーを倒した人はーーー……」
殺気の篭った視線で睨みつければ、視線が合う。そして、悪寒が走るような気持ちの悪い微笑を浮かべ、一拍ーー
「ーーーねぇ、プロデュエリスのシオンさん?」
「っ!?」
その言葉を聞き、目を大きく見開く紫苑。当たった事が嬉しいのか、ブルーのその生徒はより一層笑みを深める。
「あれ、否定しないんだ?沈黙は是と取るよ。」
「……俺が望月 シオンだとして、その根拠は?」
「初めはカイザーとのデュエルした時かな。一年生が三年生、しかも学園最強の名を持つ丸藤 亮と闘うなんて変だ。それにライフをほとんど削られずの勝利を収めた。
初めは、インチキかと思ったけど。なんども見返したけど変な箇所なんてない。それに君の使ったシンクロモンスター……あれは学生が容易く扱える代物じゃあない。
それに気が付いたくらいで、君が普通の学生じゃないと思ったよ。
そして、君の使っている『ナチュル』。それはプロデュエリスト、望月 シオンも使っているカテゴリ。いや、プロリーグでは、彼しか使ってない。
それで大体君が望月シオンと同一人物って確証は50%くらいかな。ただのファンだってのもあるし……。
けど、今日のデュエルを観て確信したよ。君が望月シオン本人だってね。
だってそこの二人はイエローとレッドだけど、実力はブルーの上位者並だ。それをほぼノーダメージで勝つ程の実力者は同年代では、望月 シオンしか居ないってね。
で、解答はどうだい?」
そこまで言い切るとよほど自分の推論に自信があるのかやや自慢げに鼻を鳴らす。
紫苑もここまで言われたら流石にすっとぼける事はできないか、と思い大きく息を吐く。
「その通り。俺はプロデュエリストにして、トップランカーの一人……望月 シオン。これで満足か?」
苛立たしげに言い放つが相手はどこ吹く風だ。
それよりも、静かだった会場は突然の発覚に騒々しさを増してくる。
◆◇◆
「えぇ!紫苑さんって、あの望月 シオンさんだったんですか?!」
「ん?まぁね。」
左右でやはり、驚愕の声が上がる。明日香が私の事をマジマジとみつめ、若干口ごもりながら、話す。
「え、じゃあ……翠さんは……?」
「ん?まぁ、ご想像通り、私もプロデュエリスト。帝 光と名乗ってるね。」
よほどショッキングだったのか顎が抜けたかのようにあんぐりと口を開いて驚いてくれるみんな。
まぁ、いつかバレるとは思っていたけどね。
私はたいして変装
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ