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白い王城のある日の一幕
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さんん゛ん゛ん゛ッ! もっと罵ってぇぇ゛ぇ゛っ!」
「「「黙れ変態」」」

 気味悪く身をくねらせるhackを、三柱のユキ達が罵る。それが余計に逆に彼女を発狂させる。

「ユキ君、hackさん、放送規制だよ」
「この世界一応全年齢対象なんでしょ」

 《主》とアルマが苦笑しつつメタ発言をする。

 さて、hackが料理をユキ達の前に置くのと同時に、何処からともなく一人の少女が入ってくる。

 前髪の一房だけが異なる色の、金色にも見える美しい銀髪。全体的な服装は『改造メイド服』と言えなくもない。

 彼女は《白亜宮》の管理をするホムンクルス・オートマトンのうち、最高峰の存在──"セラフドールズ"の一人。名前を"ミカエル"という。

 《主》の最高側近(にじげんよめ)の一人にして、有事に《白亜宮》のホムンクルス・オートマトンの指揮を執る敏腕指揮官でもある。

 器用に複数枚の盆を手にのせて、さらにその上に料理を乗せている。シンプルな家庭料理だ。

「お兄様。サー・アルマ。お料理をお持ちしました」
「うん、ありがとう」

 並べられた料理を前に、《主》が破顔する。

 hackの料理は『美味すぎる』故、『未完成な美味さ』が好きな《主》の口に合わないのだ。我儘なこの少年神は、それ故に料理修行中の身であるミカエルに作らせたのである。ついでにアルマもそっちにした。理由は不明だ。

「お疲れ、ミカ。もう戻っていいよ」
はい(イエス)お兄様(マスター)。ありがとうございます」

 花の咲くような笑顔を浮かべて、ミカエルは別の部屋へと転移した。

「「「ぐふっ」」」

 hackの料理を喰って撃沈する三ユキ。死なないはずなのに昇天を始めている。

「いやぁ、そっち食わなくてよかった。いくら上手くても死んじゃえば意味ないしね」

 笑顔で酷いことをいうアルマ。

「あぁ、やっぱりミカは優秀だなぁ、僕が食べられるメニューと量に抑えてくれてるよ」

 《主》はすでに自分の世界に埋没して使い物にならない。

 なんだこの空間。もしどこぞの神話剣がいたらそんなことを口走ったに違いない。事実、先述の通りにこの場所の法は『カヲス』である。


 そんな事をしているうちに食事が終わった。描写は地味すぎたので割愛とする。


「そう言えば、君が真面目に戦っている所を見たことがないね」

 食後。アルマがふと、《主》に向かって疑問を呈した。

「そうだねぇ……まぁ、本気を出して戦うことなんてないからね。《白亜宮》の《宮殿》には部外者はそもそも侵入できないし、外身にたどりついても『負けない』レギオンメンバーが追い返す。
 故に、いつかのセモン君達みたいに、わざわざ招かない限り僕と
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