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とある3人のデート・ア・ライブ
第七章 歌姫
第6話 勝負(賭け)
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そこからはただの雑談だった。

男嫌いの美九も上条とはなぜかうまく話せたらしく、この光景だけ見ればただの友達同士の会話にしか見えないだろう。

美九「あー、もうこんな時間ですかー」

士織「わ、悪い、話し込んじゃって」

上条「面目無い……」

美九「いいえ、とても楽しかったですよー」

言って、士道の目を見つめてくる。なんか照れくさくなったので視線を逸らした。

美九「うん、やっぱり、いいです。今までにいなかったタイプですー」

何か納得したようにうなずく。

美九「士織さん。あなたのこと気に入っちゃいましたー。明日から竜胴寺に通ってください」

士織・上条「「……へ?」」

士道だけでなく上条を呆気を取られる。

士織「竜胴寺に……」

美九「はい。転校してください」

琴里『……こっちは何も反応がないわ。冗談では無さそうね。理由は分からないけど……美九の機嫌を損ねたくないけど上手く断りなさい。リスクが高すぎるわ』

と、琴里が言ってくる。士道は肯定するように頷いた。

美九「もちろん、お金や学力は問題ないですよー。私がお願いしておきますからねぇ」

いや、それ以前に性別に問題があるのだが。

士織「ちょ、ちょっと待った。簡単に決められねぇよ、そんなこと」

士道が言うと、美九は唇の端をクイっと上げながら士道の耳元に口を寄せてくる。

そして、


【ーーおねがい】


そんな、甘えるような美九の声は、自分の耳の中の鼓膜を震わせるには充分だった。

強烈な目眩に襲われながらも、ここでそれに酔ってしまえば後悔してしまう気がしたので何とか持ちこたえて美九に答える。

士織「こ、困るよ……そんな言い方されたら……」

美九「ふぇ?」

美九は予想していた返答の一歩先をゆく答えを出された時のように、あっけに取られた。

美九「……」

考え込むように顎に手を当ててうつむく。

上条「……あれ、どうしたんだ?」

士織「分かんねぇけど……なんかあの声だけ色々ヤバかった……ような気がする」

上条「そうか?俺には普通の声に聞こえたけど」

そして。

美九「……!」

何か重要なことを思い出したかのごとく彼女はカッと目を見開いた。

驚いた表情としていたかと思えばすぐにいつもの不敵な笑みへと戻っていった。

そして、言った。





美九「もしかしてあなた達ーー精霊さんです?」






上条「……突然どうしたんだ?」

美九「とぼけないでくださいよー。私の『おねがい』を聞いてくれないだなんて普通の人があるはずないんですからー」

言いながら、美九は先ほどと何も変わらない笑
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