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魔法少女リリカルなのは 絆を奪いし神とその神に選ばれた少年
第十三話 虐め解決と、前世の縁
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う問いかけた瞬間、るいは全に掴みかかる。

「何で、助けたの!?私一人で解決出来たのに!?今度こそ……誰の手も借りずに、いじめに負けないって決意してたのに……」

るいはそう言って泣き崩れる。

全はその姿に前世の幼馴染を重ねていた。

(あいつもこんな事言ってたっけな……確か、あの時は「東馬に助けられてばかりは、嫌なの!」だったっけか……じゃあ、きちんと言っておかないとな……)

全はるいと視線を合わせるように腰を落とした。

「宮坂、俺は当然の事をしたまでだ。それに、助けちゃいけない理由なんてない。もし助けたかった理由があったんだとすれば……それは、るいだからだ」

「っ!」

るいはそこで顔を上げる。るいの瞳に映る全の表情は……笑顔だった。

「るいだったから、俺は助けたかった。るいだったから、俺はここまで頑張れた。だから、最後にもう安心だっていう証を込めて笑顔を見せてくれ。それが、俺がここまで頑張った事への報酬になるから」

その時、るいの記憶に何かが差し込まれた。

真耶SIDE

「ふぅ……」

全が宮坂るいへの虐め問題を解決したようだ。

さすがは、私の全。

と、その時、私の体の中から光る玉が()()出てきた。

この光る玉は私が奪った記憶。その記憶をこうやって具現化させたのがこの光の玉だ。

その光の色は綺麗な赤色に染まっている。

「なるほど。最近になって昔の記憶である筈のお前が騒いでいたが……お前も戻りたいという事か。確かに、お前の存在は全にとって嬉しい誤算だろうな。なにせ、()()()()()()()()()()()()()()()

私はそう言って、二つの赤い玉を解放してやる。

「さあ全。幼馴染との、再会だ」

SIDE OUT

るいSIDE

私の頭の中に記憶が流れ込んでくる。

小学校の頃、虐めにあって……それを体を張って止めてくれた幼馴染。

何も言わず、いなくなり、そして忘れてしまっていた幼馴染の顔。

今でははっきりと思い出せる。

あの時、かけてくれた言葉も。温もりも。

そして……私の死の瞬間、もう一人にはしないって誓ってくれて、一緒に死んだ事。

目の前の少年……全と、姿が重なる。

雰囲気が、一致した。

そして、この世界に来ての記憶も戻ってきた。

小さい頃、私は全と遊んでいた時期があった。

その時、私は童心に帰って遊べていた。そのひたむきな優しい笑顔は私を虜にした。

そして、いつの間にか好きになっていた。

その少年の名前は……

『俺、全。橘全って言うんだ。
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