手術
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するような状況ってあるのかしら……」
大人組であるリンディもプレシアも、エレンの軽いボケにツッコミを入れているが……どうもあまりキレが無い気がした。恐らく二人とも、ツッコミよりボケ属性の方が強いからだと思われる。
「さて……皆さん色々話したい事柄が溜まっているとは存じますが、今はマキナのSEED摘出手術に関する話を優先しましょう。こちらは時間制限がありますので、出来るだけ手短に済ませましょう」
話を切り出したエレンに、俺達は素直に頷く。ここからは、俺の役目だ。
「まずクロノとリンディにはキツイ話だから動揺せずにいろ、とは言わない。ただ何もせずに大人しく聞いてくれ」
「わかった……」
「話の内容にもよるけど、いいわよ。それで、どんな話?」
二人の了承を得た所で、そこから俺はまず、マキナが闇の書の先代主の娘であり、アレクトロ社の実験施設から助け出した事を伝える。作戦に関わっていたクロノは既に知っている内容だから何も言わなかったが、リンディは夫のクライドを失った時の記憶を思い出したのか、眼を鋭くしてこちらを見据えていた。
「その子が闇の書のせいで酷い目に遭ったのは、よくわかったわ。この子の父親が先代主となり、私の夫を巻き添えにした……その事でどうしても思う所はある。でもこの子は必要の無い罰を過剰なまでに受け続けた。加害者の家族だからって、今更この子を恨むつもりは無いわ」
「そうか。では次に問おう。リンディ、おまえは闇の書を見つけたらどうしたい?」
「どうしたいって……そんなの決まってるわ。夫の仇もあるけど、何より平和を守る管理局員として、その最悪のロストロギアは絶対に封印するわ。これ以上、私達のように家族を失う人を生み出さないためにも……!」
「では……その闇の書がここにあるとしたら?」
「え!?」
いきなり理解が追い付かない言葉を投げかけられたリンディは困惑の眼を向け、クロノも何かを言おうとしていたものの、あえて押し黙っていた。
そして……俺から視線を向けられた事で、意思を察したはやては無言で頷き、手元に無害となった闇の書を召喚する。騎士達とネロが緊張の面持ちで事の成り行きを見守る中、いきなり闇の書が目の前に、それも知っている少女の手元に現れた事実に、リンディ達はかなり動揺していた。
「そ、それは……紛れも無く闇の書! じゃあまさか、はやてさんが今代の闇の書の主だと言うの!?」
「……そういう事になる。そして闇の書は既に、破壊をまき散らさないように無力化されている」
「無力化とはどういう事なんだ、サバタ?」
「なに、闇の書起動時に俺が介入して、中身を破壊しただけだ。故に今の闇の書は元の夜天の魔道書に戻り、騎士達がいる以外はストレージデバイスに近い真っ白な状態へ
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