手術
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なかったんじゃないかな?」
「う〜ん、でもそうなるとお兄ちゃんとエレンさんが早々に再会する訳だから、逆に今より穏便に済んでたかもね」
「どうだろ。でも……サバタとエレン、そしてサルタナが組んだ状況かぁ……その実力はもうあたし達全員目の当たりにしてるよね」
「ええ。崩壊寸前まで追い込まれたアレクトロ社……会社相手でコレだから、個人相手となると……想像も出来ないわ」
「ほんと、敵に回しちゃいけない人達が敵にならなくて良かったね。母さん」
テスタロッサ家はP・T事件でラジエルがもし自分達の敵になっていた場合を想像して、全員身震いしていたりする。アレクトロ社がああなったのは結果的にであって、別にあそこまでやろうと思ってた訳じゃないんだが……。
「ここが医療室です。まずはレントゲンでSEEDの位置を明確に把握しておく必要があるので、マキナさんはこちらへ」
素人目だがかなり精密機器が揃っている医療室。壁際にあった輪っかを重ねたようなものにマキナが恐る恐る入ると、エレンはスイッチを押して起動させ、いくつもの輪っかが光の膜を張って上下に移動する。
「検査は終了です」
「もうか? 早いな」
「後はデータを分析し、画像やレポートなどにまとめるのですが、それは我々のスタッフがやってくれます。その間に私達は別件の話をしておきましょう」
なお、艦長のサルタナは念の為テスタロッサ家の裁判で確実に勝利する準備を進めているため、後でエレンが状況を説明してくれるそうだ。それで俺達は医療室を出た後、艦長室を通り過ぎ、何故か艦内にあるビアホールに案内された。
「ここは仕事や任務に疲れた時や、上司と部下の間に壁を持たせないよう接点を作る時のために、閣下が気を配慮して組み込んだ空間ですわ。レストランやバー、宴会場として幅広く活用できます。大人でもお酒などが用意できるここなら、色々込み入った事も話しやすいでしょう?」
「え、ええ……そうね。……なによ、これ……! ウチのアースラとは大違いよ、こんな部屋を用意してるなんて……なんか羨ましい!」
リンディがなんか妙に悔しがっていた。提督として部下への配慮の心が、この部屋を見て負けた気がしているのだろう。アースラには確か食堂はあったが、こういう洒落た空間は無かったからな。というか戦艦にビアホールなんか置いて、いざという時大丈夫なのか?
「グラスとかは収納から落ちたりしない様に配慮しているので、もしこの艦が全速力でHi-Gターンのような荒っぽい事をしても一つも落ちないようにしています。流石に逆さは保証しかねますが……」
「いやいやいや、戦艦が逆さになるような事態がまず無いから!? そんな状況になるのは撃沈する時ぐらいだから!?」
「そもそも戦艦がHi-Gターン
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