手術
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戦艦は、人間同士の戦いばかりに視点を向けて戦艦同士の戦いを想定していない設計をしているものだったから、実用性重視の戦艦があった事には純粋に驚いた。
そして内装はアースラのように変な部屋……具体的には間違った日本様式の艦長室みたいなものは無く、実用性かつ耐久性に優れ、長期の任務用に居住性も併せ持った地球の空母に似たような構造だった。ただ……どことなく世紀末世界を思い出すのはどうしてだろうか?
「このラジエルは、実は管理局が設計して建造した戦艦ではありません。サルタナ閣下と私がとある任務中に発見、回収して、それを閣下が部隊を発足した時に専属の戦艦として登録したものなのです。武装は取り外せなかった主砲以外、元々あった物と取り換えて、管理局の一般的な戦艦に使われているものが搭載されています」
「だから管理局の設計思想と異なる形状だったのか。だが全時空万能航行艦とは、一体どういう事だ?」
「まぁ、そう難しく捉える必要はありません。単純に他の次元航行艦より頑丈で、迅速に様々な場所に移動出来る。それだけですわ」
微笑みながらそう説明してくれるエレンだが、内心それだけではない気も薄らとしていた。もしかしたら秘匿事項などが関わっていて、全てを話せないからなのかもしれない。別に彼女を困らせたくもないから、この件の追及はしないでおこう。
「へぇ〜、ラジエルってアースラと色んな所が全然違うね〜」
「アースラは“管理局の新型次元航行艦”なのに対して、ラジエルは“別世界の次元航行艦”なのね。興味深いわ」
「そうだね、アリサちゃん。それにしても“ムーンライト”、“ラプラス”、そして“ラジエル”。未知の技術の塊をこんな短期間に前にすると……解析したくてうずうずしちゃう♪」
「にゃはは……すずかちゃんの機械好きはここでも発揮しちゃったみたいなの」
地球組3人娘がそんな事を話していたが……すずか、“ムーンライト”を解析するのは構わないが、分解だけはしないでくれよ?
「管理局の次元航行艦、まさか我々が搭乗する事になるとは……」
「な、なんか……すっげぇキンチョーしてきたぜ……」
「むぅ……確かに落ち着かない……」
「ここで私が一世一代の手術をするのね……だ、大丈夫よね?」
「大丈夫や、シャマルならきっと成功するって信じとるよ」
「当然、その称号は飾りじゃないよ、湖の騎士。おまえなら絶対に上手く行くよ」
「うぅ〜……責任重大だわ……」
騎士達は管理局の戦艦にいる事で警戒心が高まっているようだが、はやてと一緒に償うと決めたのなら腹を据えてもっと堂々としてもらいたい。ちょっと心配になるじゃないか。
「ふと思ったんだけど、もしあの事件の時にアースラじゃなくてラジエルが来ていたら、母さん色々危
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