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赤い椿の魔法の楯
第2話

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「あっはっはっは!!!」

任務から帰ると男の笑いが俺を迎えた

「・・・笑わないで下さいよ」

俺は恥ずかしさに顔を下に向けながら任務で着ていたタキシードを脱ぎ、普段着に着替えた

「遠藤新 任務ご苦労だった。 最後以外は上出来だ」

と、男は笑いを含みながら俺に言った

「仕方ないでしょ・・・ 女が苦手なのですから」

ここで、簡単に俺を取り巻く環境を説明するなら
俺の名前は遠藤新 17歳
先の任務から帰還した場所のここ、警護会社クラフトの社員だ
なぜ年齢的には高校生の俺が警護会社で働いているのには理由があるがまずは俺の過去から話そう
俺、遠藤新には親がいない
小さいころに捨てられたらしく。一番過去の記憶は孤児院で過ごした記憶だ
そして6歳のころ、俺は目の前で笑っている男に引き取られた
山中祐一郎 年齢は知らない
この警護会社クラフトの創立者で、ここで働いている人は教官と呼んでいる
この教官に引き取られた俺は徹底的に体を鍛えられ、警護のなんたるかを教え込まれた
それに加え俺は魔法を使えるように手術した
俺の魔法は<シールド>といい
何か物体から身を守るものを作り出すことができる
先の任務で使った鉄板入り鞄も魔法で作ったものだ
こんな具合に過ごしてきた俺は女性に対する免疫が全くなく、頬にキスされただけで気絶してしまう
まあ、と言っても子供や老人は平気だが・・・
そんな具合に自分の弱点について考えていると教官が真面目な顔をして声色を変えた

「それでは、新 帰ってきたところですまないが次の任務だ」

俺は考えを振り切り敬礼した

「了解です教官 それで次の任務とは?」

「ああ、お前には聖アグニヤ学園に潜入しターゲットを護衛しろ。 聖アグニヤ学園は魔法が使える御曹司がたくさん通っている。 だから、暗殺者が潜伏しているかもしれんが守り抜け。 これがターゲットの情報だ」

教官は資料を投げ渡してきた
護衛対象:来栖川 椿   17歳
母親は2年前病死 父親は先月事故死
魔法使用可能 能力は近い未来を予知できる

「未来予知ですか・・・」

「ああ、そのせいで世界に大きな影響が与えられると恐れたもの達が彼女を狙っている」

教官は俺の肩を軽くたたき

「じゃあ、明日からだから準備しろよ。状況が状況だから同じ寮の同じ部屋で暮らすことになるがよろしく〜」

笑顔のとてつもない爆弾を落として、自室に戻り鍵をかけてしまった

「え? ちょっ! 教官!? どういうことですか!? おい! クソ親父!」

こうして、俺の新任務が始まった
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