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剣を捨てて
第二章
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武芸に秀で聡明であるだけでなく規律にも厳格な彼女は皇族からの信頼も得ていった。
 その中でだ、宮廷で皇族の警護にあたっているその時にだ、不意に。
 一人の長身の穏やかな顔立ちの青年と会った、金髪をショートにしており澄んだ青い目に透き通った白い肌にだ。青い学者のゆったりとした服を着ている。手には書がある。
 その青年に敬礼をした、青年は微笑んで一礼を返してきた。
 そしてだ、青年はライズにこう声をかけてきた。
「ライズ=フォン=ミュッケンベルガー中尉ですね」
「はい」
 ライズは青年の声に丁寧な声で答えた。
「左様です」
「そうですね、お名前は聞いています」
「私のことをご存知なのですか」
「戦場で武勲を挙げられたとか」
 そして近衛隊に迎えられたというのだ。
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