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本日のお題
4/29 かわいいじゃん

[8]前話 前書き
 登校したら沖田さんと土方さんがいつものように言い争っていた。否、正しくはいつもとは全く違った。
「何へんちくりんなもん着けてんでィ」
 沖田さんが指摘したのは、土方さんの髪にゴムの上から可愛らしくちょこんと結ばれた赤いリボン。
「う、うるせぇ! たまにはこういうのも良いかと思っただけだ!」
「アンタがオシャレとか爆笑もんでさァ。全然似合ってやせんぜ」
「うるせぇ死ね」
 ――嗚呼。二人共本当に素直じゃない。
 気付いて下さい土方さん、沖田さんの顔デレッデレで大変な事になってますよ。
 沖田さんも素直に似合ってるって言っちゃえば良いのに。土方さんが誰のために柄にもない事してると思ってるんですか。

「だああああ! もう良い、こんなもん外してやるッ!」

「あ……」
 土方さんは折角のリボンを乱暴な仕草で外してしまった。沖田さんの顔が心なしか残念そうなものになる。結構似合ってたのに勿体ないと、全く関係ない俺すらも思う。
 こんないたちごっこ、いつまで続ける気だろうか。毎日ハラハラし過ぎて心臓に悪いんだけど。
 つーか早くくっつけよリア充爆発しろォオオオ!






かわいいじゃん







(土方さん、面白かったんでもう一回リボン着けて下せェ)
(は? ふざけんな誰がテメーなんかのために着けるかよ。……似合わねーっつった癖に。つーか面白いとか馬鹿にする気満々じゃねーか)
(今日昼飯奢るんで)
(少しだけだからな。後、昼飯は土方スペシャル以外認めねェ。ぜ、絶対に笑うなよ)
(笑いやせんって)
(……ほら、着けたぞ)
(……ありがとうごぜぇやす)
(お前さっき笑わねぇっつったよな)
(笑ってやせん)
(じゃあ何でニヤニヤしてんだ)
(……え?)
(は?)
[8]前話 前書き


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