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101番目の舶ィ語
第ニ十話。託された想い
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エネイブル!』

『エネイブル』その言葉に秘められた意味も理解できてしまう。

『不可能を可能にする男』

それは『出来ない』を『出来る』に変えられる男。
決められた物語を『改変』出来る異色の『主人公』。
そして……ズキンと頭が痛み出してこれまでの記憶が流れ込んできた。
そうだ!
そうだった。
俺は……。
俺とは別の人が体験した俺としての記憶や知識が流れ込んできた。
俺は……!

いや、俺『達』は……。


101番目(ハンドレッドワン)の主人公、一文字疾風だあああ??』

気づけば俺はそう叫んでいた。
そして叫んだとほぼ同時に俺の視界は白く染まって……俺とアイツは鏡に向き合うように向かい合って。
そして俺達は一つになった……。

一つになる瞬間、俺は思った。
もしこのまま俺という存在が消えてしまっても……コイツになら、音央やキリカ、一之江や先輩……俺の周りに集まる女の子達を託してもいいのかもしれないと。
そんな事を考えながら俺は……。

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「きゃあっ??」

気づいた時には詞乃ちゃんの悲鳴がすぐ側で聞こえていた。
ガシャーン! とガラスが割れる音が鳴り響いて、詞乃ちゃんが窓の外に飛ばされていくのが目に入った。
助けようと動いた時にはすでに遅く詞乃ちゃんは庭石にぶつかって、ぐったり倒れていた。

「だ、大丈夫か?」

自分の命を狙う相手でも女の子なので心配になった俺が声をかけると。

「詞乃ちゃんにも優しいんですね?」

俺に抱きついている……というより、俺が抱き寄せている少女がジト目で見つめてきた。

「あ、いや、ほら、美少女に優しいのは男の性というか……」

『相手が美少女ならどんなオバケだろうと大歓迎だからな!』

もう一人の俺の言葉を無視しつつ、何だか修羅場っぽいなー、などと思いながらも自然と口から出た言葉を言う。


「むー……」

俺の返答に不満なのか、抱き寄せた少女は不満そうに頬を膨らませている。

……修羅場っぽいな。

「あはっ……?」

そんな事を考えていると、庭石にぶつかって倒れていた詩乃ちゃんが石に手をついて、ゆっくりと立ち上がった。

「まさか本当に、自分の事を思い出せるなんて……どんなカラクリ?」

「あ、いや……実は俺にもよくわからん」

「私がキスマークに触れた瞬間に苦しみだしましたよね?」

ツンツン、というよりは指先でちょっと強く刺すみたいに突付きながら少女が言う。

……キスマーク。直後の激痛。
それらの事から考えられるのは……。

「モンジ君はやっ
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