第十八話 お風呂って困難
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なんて言いやしないさ(狐の人を除いて)
「よしっ!!」
橙の頭に手を置きガシっと掴み
「洗いっこでもするか?」
にぃっと笑っている俺の顔を口を開けて見る橙は数秒して
「はいっ♪」
俺と同じように笑った
■■■
まだ湯船に浸かっていたいとのことで先ほど同様、橙が俺の肩に頭をのせている状態だ。
不意に、橙が何かを思い出したのか、言う
「そう言えば、弾幕がどうのこうの言ってましたよね?」
「あ〜、うん」
「この際一から教えてあげましょうか?」
首を傾げている橙を尻目に、そうだなぁ〜と唸る。
無意識に手鉄砲を作り、湯を飛ばして遊んでいた。橙はそれを見て、初めて俺が弾幕を見たときにこんな顔をしたんだろうな、と言う顔をした。
そんな橙に、これか? と目で聞くと、一度、二度と頷いた。
「これなぁ... 気がついたらできてたからやり方も何もないんだよね。見て手当たり次第に真似して見れば多分できるよ」
目線を違う方向に向け、手鉄砲で遊んでいると... 右の頬(つまり橙の方)に湯が飛んできた。それが指す意味を一瞬にして感じ取った俺は瞬間的に手鉄砲を橙に向け、撃った。「ひゃう」と怯んだ橙にもう一度着弾(湯)させる
「ふははは、まだまだだな橙も。ふはははごっげほっげほっ!?」
ニヤリと笑っている橙...
笑っているとき、口の中に撃ったのだ
的が大きくなったときまで待つ、なんて柔軟な作戦なのだ。こやつ...やりおる
「スキだらけですよ琥珀さん」
不適な笑みを見せて俺に何発も撃ってくる橙。
スキだらけ... スキ、そうか。良いこと思いついた
一発、二発、三発、と俺に当たる湯。そして四発めが当たる瞬間
びちゃ!
「ひゃう!?」
声をあげたのは紛れもない、橙だった。俺がひゃうなんて言うわけないだろう?
橙は驚いた様子で俺を見ている。そりゃそうだ、俺に当たる筈だった弾(湯)が自分に当たったんだ。
「なぁ橙? 君は確か... 俺の能力を知らなかったよな?」
俺がそう言うと、橙は何かを感じ取ったらしい、口を大きく開いてマジかマジかと湯をばちゃばちゃしている
「テレポートなんだよなぁ、これが」
「チート能力じゃないですかっ!!」
「いやまぁ、テレポートと言っても自分は愚か生身はテレポート出来ない。生肉とかもだぞ?」
「じゃあ生鮭も?」
「うん、出来ない。生物は無理で、液体に限っては飛ばすことしかできない…穴だらけだからね、この能力」
苦笑してそう言うも、
「あ〜、なら大丈夫ですね。って結局チートですよ...」
そう言うことだったのかぁ... と手鉄砲でまた遊び始める橙
そう言うこと
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