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入れ替わった男の、ダンジョン挑戦記
誕生、前代未聞の冒険者
第六話
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ろうが。

一晩考えて、と兄に言われ、自室、此方の僕のだが、に入り、ベッドに腰かける。

見れば見るほど、この部屋には生活感がない。綺麗すぎるのだ。きれい好きとか、丁寧な物使いと言う次元ではない。本も家具も新品同様、違和感がある、ではなく違和感しかない部屋、と言った具合だ。こんな部屋で、考えが纏まるわけもない。

着の身着のまま、出掛けると居間にいる家族に告げ、外をうろつく。することもなく、行き先があるわけでもない。身の振り方を案ずる為の散歩。

家族はダンジョンに挑むのを快く思っていない。当然だ。家族が危険に身を晒すのを良しとする者は滅多にいない。だが僕はどうだ?それを是と出来るか?

結局、ぐるぐる思考のループに陥り、答えも出せずに家の前まで戻ってきた。眼前には、楽しげな制服の男女が。確かお隣さんか。青春しているなあ、と目を細めていると、視線に気付いたか、男女が僕をみた。
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