其処で繋いだ友達のカタチ
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い合いになんねん!」
「っ……くっ……姉者、いいぞ、もっとやれ。ふふ、徐晃をもっと困らせたらいい」
酷い奴等だと思う。楽しんでくれてるのはいいけど、少しくらい助け舟を出してくれてもいいじゃないか。
「お前らも徐晃の方がバカだと思うだろう?」
「「「いや、それはない」」」
三人の声が綺麗に揃った。瞬間、春蘭が息を詰まらせる。絶対目を真ん丸にして呆けてやがるに違いない。がーんって感じで。
「う、うぅ……しゅうらんまでぇ……」
「ああもう、こっちに来い姉者。くぅぅ……可愛いなぁ」
「いやいや、ウチが慰めたろ♪ 春蘭こっちおいでや♪」
「やめろぉ! 慰めてなんか欲しくない! お前らなんかきらいだぁ!」
拗ねやがった。こういう時の春蘭は結構長い事拗ねるから困る。
だが、百合の絡みとか今だけは勘弁してください。それこそ華琳の前でやってくれ。
まあ、一応冗談がてら乗っかっておくか。
「なら俺が慰めてやろうか? 頭撫でるくらいなら――――」
「お前はっ……死ねぇ!」
「へぶっ!」
バチン、と小気味の良い音が鳴って、顔にもの凄い痛みが走った。
水をしっかりと含んだ手拭いが鞭のように唸りを上げて俺の顔に襲い来たのだ。
中学生とか小学生がよくあるアレ。めちゃくちゃ痛い。ひりひりする。鼻が折れそうだ。
また霞と秋蘭が笑いやがる。
「にゃははは! あんたも学習せぇや秋斗! あー……ほんまアホやなぁ」
「くくっ、裏が無いのは分かっているがそれは無いぞ徐晃」
「いちち……だって、ちょっと乗っかった方がいい感じだっただろ?」
「呆れたやつだ。なんだかんだでお前はそこらへんは鈍感なのだな」
なぁ姉者、と秋蘭が言う。鼻息を一つ鳴らした春蘭から視線を感じた。
ダメだ。このままじゃグダグダと時間を使っちまう。それに何処かでボロを出しそうだ。早くに切り上げた方がいい。
「俺はあんまり女関係は得意じゃないんでね。
そろそろ出るよ。徐晃隊と酒飲むって約束があるから」
「ええなぁ秋斗。ウチも酒飲みたいんやけど。約束の宴会まだしてへんし」
「すまんが明日の夜まで我慢してくれな」
「ええ、ええ、しゃあない。あんたら四人と徐晃隊に割って入るんも野暮やし。“かれぇ”とかいうんで我慢したる」
「ふん、早く行け。だが明日もあるのだから潰れるなよ」
「明日は負けんぞ。私も姉者もお前より先には寝ないようにするからな」
「クク、ありがと、三人とも。楽しみにしとくよ」
前の酒盛りがよほど悔しかったんだろう。声に少し鋭さが宿っている。日本酒かビールならもっと行けるんだがな、さすがに霞ほどは飲めないが。
「あとな、酔っぱらった時の秋斗がどんなかは言うといたし今日の夜のことは誰も心配してへ
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