其処で繋いだ友達のカタチ
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しい肢体を見るのは余りよろしくない……男として。
「……なんでお前らまで来やがったんだよ」
「ふふ、お前の困る顔が見たいからだ」
「冗談きついぜ妙才。お前らの身体を見ていいのは華琳だけだろ? 後からなにを請求されるか分かったもんじゃねぇ」
「うむ、お前はそうして瞼を閉ざすと思っていたから来た。信じてたぞ」
「悪い奴め。ゆっくりさせてくれるつもりは無いってわけか」
予想通りの反応だったようで、妙才は満足そうに小さく笑った。
勢いよく入る音と、静かに入る音。二人も湯船に浸かったらしい。
――大丈夫。見えなければどうという事は無い。女三人と一緒に風呂に入ってるとしても興奮なんかしない。混浴風呂だと思えばいいんだ。俺は大丈夫だ。無理そうなら素数を数えよう。羊さんを数えてもいい。大丈夫、大丈夫なんだ。
そう、こうして思考を回せば気にならない。だが一応手拭いは湯船に付けておこう。マナー違反だが非常事態だ。仕方ないんだ。
「まさか秋蘭の言った通りのことをするとは……」
「ほんっまに秋斗って変なやっちゃなぁ」
「お前らが常識はずれなんだろがよ。俺は至って普通だ」
「普通の男なら食い入るように見ると思うが?」
「華琳に頸を刎ねられたくはないし元譲に殴られたくもないんだよ」
「お前は私をなんだと思っているのだっ」
「だって見たら殴るだろ!?」
「当たり前だ!」
「姉者、風呂は静かに入るモノだ。落ち着け」
「む……すまん」
ザバッと大きな水音が鳴ったがどうにか堪えてくれたらしく。ナイスだ妙才。頼むから動かないでくれよ。俺も動きたくないんだ。しかし……
――なら来るなよ、とは言えないなぁ。別に貸切にしてたわけじゃあ無い。怠った俺が悪いし……
其処まで考えて思い至った。こいつらが自分から俺と一緒の風呂に入ろうなどと考えるわけがない。
それなら、こんな性質の悪いいたずらを考えるのは一人しか居ない。
「妙才……霞も元譲も、お前ら華琳に言われて来ただろ」
言うと、少しの間を置いて三人共から声が漏れた。
「……何故分かった」
「ほぇぇ……さすがやなぁ」
「バレるとは思っていたが……」
「いや、普通に考えておかしいだろ。お前さんらがこんな突拍子もないことするとは思えん。それに俺がこういうからかいが苦手って知ってるはずだろ。風とかがいっつもソレでからかって来るんだからよ」
どうやら正解だったらしい。訳が分からん。華琳はなんだってこいつらを一緒に入れやがったんだ。話をするなら時間を作ればいいだけだろうに。
「で? なんで華琳はわざわざ俺と風呂に入れって言ったんだ?」
自分で分からないなら聞くしかない。尋ねると、妙才が口を開いた。
「……イロイロとお考えなさ
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