其処で繋いだ友達のカタチ
[12/12]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
「ソレに無欲な奴が一番民に認められて、兵士の心掴んで放さんてのも悔しいもんやで、ほんま」
「だからだろう。あいつと徐晃隊の背が、我らの部下達にすら追い掛けられるのは」
「ふん、絶対に負けんぞ、あいつらにだけは。私も、私の部下も」
「当っ然! ウチもや!」
「私もだ。ふふ、隊の者を悔しがらせればあいつも不甲斐無さで悔しがるに違いない。そういう奴だからな」
彼女達は率いるモノ。
例え個人の武力が高くなくとも、皆を引き連れて戦い、その力を何倍にも引き上げる。
心にあるのは一本の芯。負けたくない何かに対する想いの強さが、彼女達をそれぞれの兵士達の指標足らしめる。
笑い合って、彼女達は拳を合わせた。目に見えずとも、大きな絆が繋がっていた。
「……そういや春蘭て秋斗にやたら突っかかるけどなんなん?」
「照れ隠しさ。イロイロと考えているらしいし、なぁ、姉者?」
「おまっ、どういう意味だ!?」
「さあ? でも徐晃を追い掛ける時の姉者は楽しそうだぞ?」
「あー、そゆこと。ガキやもんな」
「それはあいつがガキだからだ! 私は叱ってやってるだけなのだぞ! それになぁ――――」
他愛ない話を重ねて彼女達は笑う。
互いの存在を認めているから裏は無く、頭をからっぽにしてふざけ合える。
空は蒼天が広がっていた。
雲一つない空の下、皆の笑顔は華のように咲き誇っていた。
日輪の光は暖かく、何に遮られることなく輝いていた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ