2部分:第二章
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「調味料じゃないよな」
これも彼等にはわからない。何が何なのか。
「じゃあ一体」
「何なのか」
「これじゃよ」
老人が笑顔で出してきたのは一輪の小さな花だった。それは。
「タンポポ?」
「それを入れていたのか」
「そうなのじゃよ。ほんの少しだけな」84
それが老人の言葉だった。話はそういうことだった。
「入れたのじゃよ」
「成程ねえ」
「それで美味いのかな」
「わしの部族ではな。タンポポを大事にするんじゃ」
そう少年達に語る。
「ある理由からな」
「理由?」
「また何で」
「古い話じゃよ」
老人は四人に対して語りだした。静かな笑みと共に。
「よければ話すが。いいかの」
「ただならな」
「聞かせてもらいたいな」
「ははは、金なぞいらんよ」
軽やかに笑いながら四人にまた言った。
「もう貰ったしな。では話させてもらうぞ」
「ああ」
「頼むよ」
四人はポップコーンを食べはじめながら老人の話を聞きはじめた。何故かポップコーンが余計に美味く感じだしそれと共に寂しい愛を感じさせられていた。
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